2004年 10月 01日
恵比寿「立呑屋」
友と飲む予定のない週末というのも時にはあるわけでそんな土曜の午後には例えばジムに行って身体を激しくいじめたり汗をかいたり水を飲んだりしているのだがそうすると当然のごとくにお腹が減るので近くというか恵比寿の街に降り立ちて一人きりで食事をするのも悪くないという店を探して入りビールを注文して運動後のほてったこの身に麦酒ことビールを注ぎつつ流し込み潤わせるこの一杯がたまらないのだがビールの炭酸は胃を刺激するのでますます腹がへるという必然的循環にこの身を委ねて頼むのは店によってそりゃあそれぞれなのではあるがこういった立ち飲み屋の売りはなんと言っても焼き鳥だったり煮込みだったりするわけで目の前で兄ちゃんもしくはオッチャンが威勢よく次々焼く串にささったピンクの鳥の肉たちの中に自分のオーダーしたモモだのレバだのネギだの豚串だのを紛れ込ませて焼くと油と肉汁が落ちたせいで燃え上がる炎を見ながら焼き上がるのを待ちつつビールを飲むとさっき頼んだ煮込みがもう来たりして煮込みが早いのは作り置きを盛るだけだからかなあと思いながらビールを飲むとさっき頼んだモモだのレバだのネギだの豚串だのがもう来たりしてこれはいいローテーションで回っているのではないかと焼けたばかりのあつあつの豚串から行くのは邪道よ寿司屋でイクラからは頼まないでしょうとあの子は言った気もするがそれは夢の話かもしれなくて自信がないのだがとりあえずこの目の前の焼けたばかりのモモだのレバだのネギだの豚串だのと冷えたビールだけが今の自分にとってのリアルなのだった。
立呑屋
渋谷区恵比寿南1−1−10
JR恵比寿駅西口から徒歩2分
17:00〜3:00(日曜は23:00迄)