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雪の日の2013

前日から雪かもという予報が出ていた今日の祝日だが、
朝起きて見るリビングの窓の景色は雨だった。
日照のないダークな空は確かに見るからに寒そうで、
寒そう、というのはうちのリビングはいつもそこそこに暖かいからだが、
これは雪になると言われると確かにそういう空かもしれないなと思った。

そんな風に思いながら食事を済ませたり落ち着いたりしていると、
ぼんやり見ていた窓の外に降る雨粒が徐々に、
ひらりひらりと白い大きな塊になるその瞬間を見てしまった。
まさにこの瞬間、雨が雪になったのだ。

その後の雪の猛威は周知の通りだが、
それにしてもかなりしっかりと降った一日だった。
電車は止まり、あるいは徐行し、バスはチェーンを履いて走る。
家の周りでも救急車のサイレンが何度となく聴こえた。
ちょっとした緊急事態である。首都圏は雪に弱いのだ。
いつもは雪の中決行される高校サッカーの決勝も延期になってしまった。
とにかく、それぐらいの雪だった。

家族三人での昼食を終えると、ダウンを着込んで一人して買い物に出た。
スーパーへの食材の買い出しである。
普段は自転車で数軒回って歩くのだが、今日はさすがにそうはいかない。
バスに乗って少し離れたところにあるOKストアでまとめ買いを試みた。

歩道の雪はそれほどでもないが靴が埋もれるくらいには積もっていて、
さらに気温が中途半端なので要はシャーベット状の雪になる。
ズチャッ、ズチャッという音を立てながら、
ルパン三世のようなトリッキーな足取りでバス停へ小走る。
ゆっくり歩くと靴へと雪が染み込むような気がしたからだ。

それにしても自分は雪道で転ぶということがついぞない。
これは雪国生まれのスキルとして完全に雪歩きが身に付いているということか。
よほどのアイスバーンでも転ばない。
わりとスイスイ、早足で歩くようにするのである。
東京生まれの妻には驚かれる。
もちろん自分では当たり前のことなので何とも思わない。

バスを降り、スーパーへ。
いつもは非常に混み合う人気スーパーがガラガラだった。
車で来る人が地理的に多い店であるから仕方ない。
野菜を買い、肉を買う。
ビニール袋2つ分の荷物を抱え、またバス停へと歩く。
ここまで来ると靴は完全に濡れている。
いかに雪道の転ばぬ得意と言えど、足が濡れるのには無力である。

バスでおよそ10分、自宅に着いた。
玄関先で靴下を替え足を拭き、
まずはシャワーを浴びて身体を温めた。
窓の外には粒の大きな雪が降り続く。
土砂降りの日などもそうだが、
悪天候時に自宅に籠るというのは何がしかの快楽を感じさせる。
セーフティゾーンにいることの愉悦。
あとは夜までゆっくり。
そんな連休の週末最終日であったのだった。
by shinobu_kaki | 2013-01-14 22:32 | ライフ イズ

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by Shinobu_kaki
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