2005年 03月 17日
フィトンチッドの森。
森を歩くとどこからともなく清涼な木の匂いがするけれど、
これはもちろん樹木が発する香りであり、その香りのもとが、
いわゆるフィトンチッドと呼ばれる成分。
森林浴にリラックス効果があるのは、これの働きが大きいとか。
「フィトンチッド」というのはロシア語の造語。
この言葉の意味は、フィトン(植物が)チッド(殺す)。
ちょっと物騒だけれども、植物が何を殺すかと言えば、
自分の身に襲いかかる外敵。つまり害虫や微生物。
植物は移動ができないから(できませんよね)、
こうした成分を発散することで身を護る。
また、他の植物の成長を阻害する成分もあるらしい。
写真は以前もアップした真鶴の森。
だから前のデジカメで撮った写真たちってこと。
知らなかったけれど、ここって結構野生の原生林が残っているとかで、
東京から近いくせにやけに上等なスポットなのだそうです。
森林的にはね。森林的って言い方もないけどさ。
時期は7月のアタマ。天気は、晴れ。
半島の突端までバスが出ているけど、
駅から海づたいに歩いてもだいたい30分ほど。
長めの散歩にちょうどいい距離。
半島の先からは太平洋が見下ろせる。
沖に見える岩は三ツ石、初日の出で有名な場所。
岩までは石づたいに渡れるけれど、
潮が満ちると帰れなくなるから注意。
波の少ない穏やかな太平洋は、
海というよりなんだか揺れる布みたいだ。
写真を撮った自分自身においては、
この写真を見ることで、その時の空気感とか陽光だとか涼しさだとかを
ありありと思いだすことができる。写真の凄いところだよね。
疲れたら、またこの写真を見て癒されるとしよう。
個人的に。