小さい魔女とホッツェンプロッツ。

小さい頃によく読んでいた童話がある。

家には誰が買ったのか、絵本やら童話やらが結構あった。
まあ、珍しくもありませんが。
おそらく推薦図書みたいなものをセットで購入したんだと思う。
母は、当時でいう「教育ママ」だったに違いない。
ローティーンの頃の記憶は、かなり部分的にあやふやだけども。


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小さい魔女
オットフリ−ト・プロイスラ−/大塚勇三(学習研究社)
魔女の世界で127歳、というのはまだまだ新米。
そそっかしくて気のいい魔女は、「ワルプルギスの夜」に参加するため、
「良い魔女」になろうとあれこれ努力。「善行」はポイント制なのです。
魔法は最初からなんでも使えるというわけでもなく、
それなりの勉強と練習が必要で、魔女も大変だなあと思った覚えが。
相棒のカラス、アブラクサスに説教されながら、
たきぎ拾いのおばあさんたちや、
寒さにこごえたかわいそうな焼き栗売りを魔法で助ける小さい魔女。
しかしその重ねた「善行」を積み上げて、
ワルプルギスの夜に参加した魔女を待っていたのは…?

なにより、寒い寒いドイツの冬のイメージが鮮烈。
あと、家具や食べ物なんかのディテールに、
日本にはない「異国」を感じて軽いトリップ感が。
「マーモットのように眠る」「石を柔らかくするほうがもっと易しい」
など、ドイツ風の比喩がまた新鮮。


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大どろぼうホッツェンプロッツ
オットフリ−ト・プロイスラ−/中村浩三(偕成社)
おばあさんのコーヒーひきを盗んだ大泥棒ホッツェンプロッツ。
孫のゼッペルとカスパールはコーヒーひきを奪還すべく、
一計を案じて大泥棒を追跡するが…?

まず、大悪党が盗んだものが「おばあさんのコーヒーひき」、
これでもうほのぼのだ。可愛らしいお話である。
ホッツェンプロッツの武器も「コショウピストル」、
くらった人はくしゃみが止まらなくなるだけというノンキぶり。
ホッツェンプロッツの仲間で、もう一人いい味を出しているキャラ、
大魔法使いツワッケルマンが登場するのだが、
ジャガイモ料理が好きなのにジャガイモの皮を自分で剥けない、
(だから人質である少年にひたすら皮を剥かせる)というトホホなキャラ。
何より構成が楽しく、一話ごとに次話への「引き」になる言葉が効いている。
何度も読み返したお話。そういえば、「小さい魔女」と作者が一緒なのね。
プロイスラ−氏は当時、小学校の先生だったそうです。
子供の心をつかむのが上手いのね。


あと「デカッポヤセッポ漂流記」っていう本が好きだったけど、
ググってもヒットしないんだよね。脳内図書か?いや。
海の真ん中にイカダが浮いていて、太った男と痩せた男が、
「俺達どうなるのかな〜」みたいな感じでやりとりする話なんだけど、
知ってる人いないかなあ。特に挿し絵が好きだった。
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Commented by わさ at 2005-06-15 13:32 x
私、小学生の途中から、相当本を読まない子だったのです。。

で、今気づいたんだけれど。

ああ無情。あいつのせいだー。
小学校低学年の時にそれを読んで、サッパリイミワカラネー!!と思ったのが本嫌いの元だったのかも!!

がーん。

Trauma
Commented by いづみ at 2005-06-15 15:34 x
ああ無情。
小学校中学年の時に読んで、物凄く感動した!
レ・ミゼラブルは映画もドラマも欠かさず観るけど
本だと長すぎで、未だに読破できず終い(涙)

ちなみに、子供の頃、好きだったのは「美女と野獣」。
Commented by kyon at 2005-06-15 16:18 x
「小さい魔女」の
>寒さにこごえたかわいそうな焼き栗売り
この栗が食べてみたくて…。
「ホッツェンプロッツ」と同じ作者だったんですね。。
知らなかった。

デカッポヤセッポはわからないけど、
北杜夫の『船乗りクプクプの冒険』を思い出しました。
バカバカしいノリが似てる気がして。

↓私の脳内?図書。小学校の図書室にあったのですが、
 タイトルがわからなくて探せなくて。
 「小さい魔女」も、この本をもう一回読みたくて
 タイトルがそれっぽいので間違えて借りて読んだものです。
 ご存知の方、いらっしゃいませんか。。。

「田舎に行った女の子が表紙の文字が消えかかった小さな魔法の本を見つけて、草をほうきにこすりつけたら空を飛べるようになって、悪い魔法使いのところに行って捕まってる動物たち(蛙型の文鎮にされてる猫とか時計の振り子にされてる鼠とか)を大量に助けて一緒に逃げてくる(動物たちは森の中を、自分はその上空を)」っていう話、です。

以前どこかの児童図書館で聞いたら
「魔女物としてアイテムが定番すぎて探せない」
というようなことを言われてしまいましたが(^_^;)

長文ごめんなさい。
Commented by kana at 2005-06-17 13:27 x
シノブくん、お久さです

いつも日記を読ませてもらっているんだけどね
今日の「大泥棒ホッツェンプロッツ」に
いたく脳内の海馬を刺激されました。

「大泥棒ホッチェンプロッツ」

確かこのシリーズ、あと2冊ぐらい読んだ記憶があります。
そしてNHKで紙芝居形式?のような番組をやっていたのを
知っていますか?
以下、主題歌のサビの部分です(ココしか覚えてない)

「ホッツェンプロッツを知ってるかい?
ホッツェンプロッツは大泥棒
ホッツェンプロッツはダメ泥棒」

こういう絵本の記憶を誰かと共有していることを
確認するのは、なんか嬉しいね。
Commented by shinobu_kaki at 2005-06-20 20:52
>わさ子

でも、絵本は読んでたように見えるなあ。

昔「路傍の石」の感想文で賞を。
やたら暗い話でしたが、
あれもトラウマと言えなくもない。

虎馬。

Trauma
Commented by shinobu_kaki at 2005-06-20 20:54
>いづみ

同じ本でもトラウマとそうでないのと。

>好きだったのは「美女と野獣」

「美女で野獣」っていう舞台、なかったっけ?
Commented by shinobu_kaki at 2005-06-20 20:57
>kyonさん

>>寒さにこごえたかわいそうな焼き栗売り
>この栗が食べてみたくて…。

同志が(笑)

なんか、鼻水が凍ってなんとかかんとかってなかったっけ?
寒い感じが良かったよね、「魔女」。
で、

「田舎に行った女の子が〜自分はその上空を)」っていう話

わかりません。
定番すぎて、って返しがオモロイ。


Commented by shinobu_kaki at 2005-06-20 20:59
>kana氏

さすが色々読んでるだけはある。
「物語読み」だよね。お元気ですか。

>そしてNHKで紙芝居形式?のような番組をやっていたのを
>知っていますか?

知らなかった!
「プリンプリン物語」なら知ってるけど…。

>ホッツェンプロッツはダメ泥棒」

ダメ泥棒か…かわいそうに(笑)
まあ、コショウピストルじゃあね。
by shinobu_kaki | 2005-06-15 12:25 | shinoBOOKS | Trackback | Comments(8)

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