ウェブの狭量、三次元の余剰。

シホさんの記事を受けて。
コメント書こうとしたらすごく長くなったので、
エントリーにします。


ウェブと紙、というか三次元との違いって、
「ウェブは自分から行かないと情報が入ってこない」
ってことだと思ってます。ひとつにはね。

分かりやすいのが辞書で、
調べたい言葉をペラペラとめくって探していると、
その途中で思わぬ情報に出会えたりする。
大げさに言えば、そんなことが知識の豊かさに繋がったりして。

例えば、本屋に欲しい本を探しに行ったら、
なんだか面白そうな違う本を見つけちゃったりする。
新たな欲望や気づきが派生する。
Amazonだとこうはいかないよね。
「この本」が欲しい。それを注文する。終り。
便利だけど、「それだけ」。

ウェブは「寄り道」ができない。
よくも悪くもピンポイント。
つまり、それこそがデジタルってこと。

新聞だって、
リンク先に飛ばないと見られないウェブの記事と違って、
広げて見てるとなんか目の端にひっかかったりする。
メディアとして、テレビほど怠惰じゃないけど、
アナログ(非デジタル)はそういう「勝手に入ってくる良さ」がある。
僕はそういう、派生する部分というか、
「本題からずれた知識」みたいなのが凄く好きなので、
余剰のほとんどないデジタル的な世界というのはどうも息苦しく感じる。

逆に、調べモノをするのにはウェブはこの上なく便利だ。
その検索速度とフットワークの良さから、
会社では「検索王」と呼ばれているのだが(笑)、
コツは(コツというほどでもないが)、
「○○○(調べたい言葉)とは」という検索ワードで探すこと。
「〜とは」という書き方が、日本語ではもっともポピュラーだから。
検索エンジンはgoogleが圧倒的にいい。早い。
「ググる」(検索する)という言葉が半ば一般化してるほどだ。

週に一回は、本屋に寄ってぶらぶらして、
面白そうな本を衝動買いするのがストレス解消法のひとつ。
単純に「買い物」ってストレス発散効果があるみたいだけど、
のんびり本屋に行くという行為そのものが、とても豊かで楽しい。

ウェブの台頭で新聞はいずれ無くなるのか、という問いに、
「記事のプライオリティが一目でわかる、
いわゆる“見出し”の優劣性があるかぎり新聞は無くならない」
と答えた人がいた。どうなんだろ。
それはつまり、デザインということだよね。
じゃあウェブがそれを解決できたなら、
新聞はたちどころに無くなってしまうのか。

よくわからない。
ウェブも紙も、今は目的に合わせて上手に併用すべし、
ということしか言えない。
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Tracked from Hageログ at 2005-07-08 17:14
タイトル : 課題山積みやんけ
シホさんの記事「WEBとは?Vol.1」(1ってことは続くんだなあ笑)と シノブさんの記事「ウェブの狭量、三次元の余剰。」を 読ませて頂きまして。 本(紙媒体?)とweb、的な比較?をしていたわけですが。 で、それらの記事とはぜ〜んぜん!ずれたりするわけですが、 そ... more
Tracked from |||||NAVEL||.. at 2005-07-08 20:40
タイトル : WEBとは?Vol.1
結局WEBとは何なのだ? WEBをいかに効果的に使うか? 用途は色々。 ニュースサイトのように情報を伝えるものだったり ブログのように読み物としてコラム的な感覚で意見を述べてみたり、 検索をかけて専門的な知識を得る事ができたり ECサイトのように家にいながら買... more
Commented by SASA at 2005-07-08 12:21 x
フィルムとデジカメでもそうですよね。

デジ、
扱い、加工は便利だけど
ビューワーでは比較検討は難しい。
ポジのロールをガーッとルーペで見て
ダーマトでぐるりと丸を描くのがいいやね、やっぱり。

デジ入稿が当たり前になった今、現場~素材アップは早くても
入稿の時はめっきり面倒になりました。


でもAmazonの場合は、またリアル書店にはないEコマの良さがあるんじゃないかと。
これまで買ったりチェックした本で「おすすめ」「類似関連本」出してくれるのはうれしい。
(まあ見当違いなことも多々ですがね)
書店の、書店員が充実させた棚を見ているかのように
ほほ~こんなのもあるのね、と、
ついつい買いすること、しばしですよ。
Commented by のこのこ at 2005-07-08 12:23 x
えええ~~~~っ! とすごい新鮮。
ワタシ、同じこと考えて全く逆。

>アナログ(非デジタル)はそういう「勝手に入ってくる良さ」がある。

新聞や本は手にとって見ないと、開かないとダメでしょ。

東京に住んでれば電車内の吊り広告とかで勝手に入ってくる情報山程あって、ぶらり立ち寄れる本屋もいっぱいあって、そりゃぁもう、ウンザリするぐらい文字情報が飛びこんでくる。
それになかばうんざりして静岡に戻ってきたのですが、

今のワタシの生活はわざわざ道を変えて本屋に行かないと本に接することはないわけ。そして田舎の本屋じゃ面白い本なんて無いのね。吊り広告見ることもないし、新聞だって静岡新聞じゃおもしろい記事ないから読まないわけ。

だから、情報は圧倒的にウェブなわけです。 リンク先開かなくても見出しや広告でうんざりするぐらいいろんな広告が。大勢の友人達のブログなんかでも結構情報拾えたり。
Commented by のこのこ at 2005-07-08 12:29 x
つづき。

>「記事のプライオリティが一目でわかる、
いわゆる“見出し”の優劣性があるかぎり新聞は無くならない」

プライオリティというコトバの意味を知らないんですが、
ワタシは新聞の「見出し」にこそ陰謀的策略と限界と憤りを感じるわけです。

大きくとりあげたい記事だけを大見出しにできる。 万人向けじゃない細かい記事や都合の悪い記事は載せない。 カンタンに世論操作できる。
だから新聞はナナメな目で見て、基本的にはWEBニュースです。
WEBなら同じ大きさの文字で見だしがずらっと並んでいるから同じ重さで受け取れる。読む人の興味で重要さが変わる。
そして、新聞じゃ見だしにもならないような細かい記事まで目に入る。

ワタシも「本題からずれた知識」みたいなのが凄く好きなので、
「アナログ(非デジタル)はそういう「勝手に入ってくる良さ」がない。」と思える所以なのでありますよ。
Commented by okadoo at 2005-07-08 13:58 x
以前から気になっていたんだけど、
なんでWEBは何かにつけて紙媒体との比較で語られるんだろうねぇ?
TVと新聞や雑誌についての比較はあまり聞かないのに...?

WEBには発信できる人間に制限がない媒体という性質上、
TVや雑誌とは全く違うものとして扱われ、
それゆえに比較されるのは仕方ないとは思うけど...。

あぁ、酒飲みながら一晩中語り尽くしたい!
Commented by 木魚そ at 2005-07-08 14:41 x
>Amazonだとこうはいかないよね。
「この本」が欲しい。それを注文する。終り。
便利だけど、「それだけ」だ。

「こういう本が欲しいなあ」と思って、Amazonでキーワード検索を
すると、思ってもみなかったような本とかに巡り合える事も
多々ありますよ。この「思いがけない本」にめぐり合えることを
Amazonで楽しんだりもできたり。

>「○○○(調べたい言葉)とは」という検索ワードで探すこと。

「〇〇〇って」という検索ワードで探すと、
もっと掘り下げられた、わかりやすい説明がされていたりもしますよ~。
「〇〇〇ってなんだよ!わかんねえよ!涙」という
悲痛な叫びがかかれていることも多々あるのですが(笑)。
Commented by kyon at 2005-07-08 15:00 x
>陰謀的策略
ヤフートップページ右下の「トピックス」にも時々、
おいおいそれはあきらかに宣伝だろう…っていう記事が
紛れてますけどね(笑)
Commented by わさ at 2005-07-08 15:33 x
あーーーー。
普段から、もわぁっと思っていたことが言葉になっている!ちゃんと。
と、思いました。

逆にのこのこさんのような意見もあるのね~と感心。ふむふむ。

でもAmazonとかは確かにそんな感じだけど、ブログが普及してきてからこっち、あるブログを見ているといろーんな知識がこう、集約されているから、だから楽しいのかも。

ザッピングの必要もないというか。。
Commented by とーりすがりのTMZ at 2005-07-08 15:39 x
興味深い記事なのでコメントさせてください。

WEBはあくまで媒体で、コンテンツにより、存在意義異なるのかなと。

新聞などと比べWEBのテキストを読む速度は約70%程度落ち込むそうです。電子書籍が不振なように、利便性・視認性からしてもまだまだハードなど環境が整っていないためWEBにはまだ適合してないのかと。

WEBの強みとしてはユーザーが良くも悪くも、恣意的に操作できることですね。ときにはゲームのように、そしてコミュニケーションをしたりと。SNSやBlogなどもそんな例でしょう。

切り口としては自分たちが存在しているリアルな場(仮に空間として)とバーチャルな場(WEB)それぞれの特性やら、共通項が多々あって、分かりやすいかなと個人的には思っています。

コミュニケーションを軸としたよりビジュアル化された都市メタファー的な存在としてWEBが確立していき、そこから全てが派生する構図ですね。

皆がWEBでコミュニケーションであったり、買い物であったりとできるようになってきたので、個人としてのモラルが当たり前に求められてきている時代がやっと押し寄せてきた感じですかね。

通りすがりの独りよがりなコメントでした。
Commented by いづみ at 2005-07-08 15:57 x
う~ん、興味深いという次元ではなく
今、頼まれているWEB関係の仕事に直結する問題なので
私にとっては深刻です。ハイ。

ふう~~
なんだか憂鬱になってきた。。。。。
Commented by どらごん at 2005-07-08 19:36 x
情報量が限られていることが読むことに対するモチベーションだったりするわけで。
無尽蔵の情報はいらないわけで、検索という技術は無尽蔵の情報を必要な情報に絞る技術なわけですが、実は技術や検索のテクニック以上にこの「必要な情報」という定義そのものがくせ者なわけでして。。。
(ウチのかいさもいろいろと取り組んでいますが。)
Commented by シホ at 2005-07-08 21:18 x
いつの間にかこんなに話が盛り上がっててびっくり。

私もどちらかというと目的も持たずにふらっとする面白いモノ探しはネットではやらないなー。散歩がてら本屋をのぞいて、という感じなんだけど、それができる人とできない人がいるんだなーと思った。

見出しについてはやっぱりデザインとかライティングの範疇だよね。

Webライターさんが見づらくて大多数の人がじっくり読まずに通り過ぎていってしまうWeb上の読み物をいかに読ませるか、という事を「見出し付け」や「章区切り」や「フォントの装飾」などいろいろ工夫をしてあれやこれややってるらしい。

Webライターさん、という職種自体もまだ世の中に認知されてない状態でもあるらしいけど(だから自称)、現役のWebライターさんが言うにはやっぱり雑誌ライターとは感覚が別物、Webライティングには独特の知識やセンスが必要だ、みたいな事が書いてあるサイトを以前見た。
(でもその肝心の内容を覚えてなくてスンマソン。)
Commented by た〜ちゃん at 2005-07-08 21:56 x
感じたままにコメントなんですが。

wwwの世界に初めて触れたのは96年のことで、決して古くから触っているとも思わないのですが、当時のことを思うと、まずwebに何でも置いてあるという感覚で使っている人が今多いのがとても不思議です。(本論に関係ないけど言ってみたかった)

それと、出したい情報と出したくない情報が恣意的に選択出来るというのは、紙やらテレビやらに限らず、wwwでも同じかなあと。むしろ、リンクをクリックという形、あるいは検索という形でしか他の情報に飛んで行けないのは、紙をめくるというアクセスよりは読み手/受取り手の能動性は低いように思います。(検索なんかは検索にひっかからないようにタグ打ってしまえば出てこないですよね。)

でも最近結構感心して呼んでるのは、ウィキペディアでしたっけ、web百科事典プロジェクト。内容合っているかどうか怪しいという大前提はいいとして、百科事典をぺらぺら斜め読みしているような感覚が味わえて楽しいです。

なんかよくわからんコメントになってしまった。
確かに、これは十分酒席のいいツマミ(?)になりますな。
Commented by tadashi at 2005-07-09 02:13 x
TMZさんのコメントが感覚的に近いなぁ…と思ったり。

この存在自体が数年後には劇的に変化してる気がしますし、
そうすればこういう議論自体無意味になるかもしれませんね。
Commented by はむ at 2005-07-09 13:47 x
シノブウにいたく同意!
これオレもっとプリミティブな、触感的な感覚に由来することだと思う。
ある人が言ってたけど、CD買うぐらいならWebでファイル落とした方が安いし音質もそんなにかわんないじゃん、って言ったら、手に持つ嬉しさが欲しいって言ってた。
オレは本は大して読まないけど、お店巡りは大好きで、雑貨屋、CDショップ、楽器屋なんかで実際に目にして、手に触れるあの感覚ってWeb上では味わうことができないよね。
見出しに関しても、のこのこさんの言う通り悪用もできるけど、店主が何に焦点をあてて陳列するかで、全く同じものでも店によって違う感覚を知らされることってままあるよね。
あ〜トラバ記事書きたいけど…今はブログ持ってないし…ガクッ。

>「○○○(調べたい言葉)とは」という検索ワードで探すこと。

なにぃぃぃ!そんなテクが!!!
Commented by shinobu_kaki at 2005-07-12 16:53
むむ、語りが熱すぎてコメントが難しい(笑)

>ささ
画像と印刷の具合ってかなり違うからね。

>のこのこさん
おっしゃるところはとても良く分かります。
視点と捉え方の違いだけですね。
のこのこさんみたいな能動的な人は、
見出し均等扱いのウェブがいいんでしょうけど、
みんな(僕も含めて)情報に対して億劫になってる気も。
そうなると見出しがね。作為、についてはわかりませんが…。

>もかどぅ
では、今度一晩このネタで語りましょう。
ええ、寝ないようにがんばりますとも。

>木魚
>「〇〇〇って」という検索ワードで探すと、
木魚情報ありがとん。こんだ使ってみるね。

>kyonさん
ウェブだと、そういうのもさらっとやっちゃえそうですよね。

>わさん
ブログから得るものもまたアリですな。
特に情報系ブログのコンテンツはなかなか読みごたえが。
Commented by shinobu_kaki at 2005-07-12 17:06
コメント、続きます。
まとめてでスミマセン。

>TMZ様
コメントありがとうございます。
「WEBはあくまで媒体で、コンテンツにより存在意義が異なる」
というのは確かにそうですよね。
印刷物というのはメディアの性格上どうしても一方通行で、
でも「伝達」というのは本当は「直接」が望ましいけれど、
そういったコミュニケーション的伝達ができないことでの、
代替としての印刷物という側面も絶対にある。
それをさらに「人寄り」にできるのがウェブ、
といった棲み分けも可能でしょう。
どちらかというとメディアというよりも人そのもの、というか。
ウェブの向こうには、人がいるということが
はっきり感じられますからね。ウェブにハマる人は、
それが快感なのではないかと思います。
またコメントしにいらしてください。

>いづーみ
がんばれ!まだ整備されてない道だからこそ、チャンスはあるよ。

Commented by shinobu_kaki at 2005-07-12 17:07
>ドラゴソ
>必要な情報」という定義そのものがくせ者
うあー、この問題はかなり深みにはまりそう…。

>シホさん
ウェブって圧倒的に長文が読みにくい。
だから、こうやって句読点で切っちゃうのが一番いいんだけど、
これを整理したのが糸井重里と言われているね。

>たーつぁん
>まずwebに何でも置いてあるという感覚で
>使っている人が今多いのがとても不思議
なるほどー。
ちょっとそういうところあるかも。
ウィキペディア、情報に対する責任をどこが負ってるのか、
いまひとつ不明瞭な印象が…なんか紙だと信用しちゃうんだよね。
なんでしょうね、あれは。

>tadashiくん
ここ5年でも、変化の激しさといったら凄いですからね。
もう5年したら…とか考えてしまいます。

>アマチュア無線
「感触」の大事さって絶大にあるよね。
ブログ、再会したら?楽しみに読んでいたのに…(笑)
Commented by sasa at 2005-07-12 18:26 x
印刷……のことなんか書いてたっけか……?


まぁ、
テレビが出た時には「新聞がなくなる」論議とかあったり
ファクスが出た時にもどうとか、言われてたみたいですからね。
テレビ優位は動かないわけですから、
今はその比較対象がネットなんでしょう。
Commented by shinobu at 2005-07-12 18:43 x
>ささ

>印刷……のことなんか書いてたっけか……?

デジとポジのことしか書いてないけど、
ポジの最終的な落としは印刷になるに決まってるよね。
というわけで、まあ、
デザイナーズ・マターの視点による話題の飛躍ってやつで。
by shinobu_kaki | 2005-07-08 12:08 | エウレーカ! | Trackback(2) | Comments(19)

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