ここんとこ買った本。

AERA 4月10日号

表紙はギタリストの押尾コータロー。モノクロームというか、
シルバーっぽい印象でまとめた表紙が駅の売店でやけに目を引いた。

特集「上流自治体はどこだ」。
「学ぶ・育てる」「安心・安全」「働く・稼ぐ」「住む・暮らす」「楽しむ・生きがい」
上記5つの指標で全国の都道府県を格付けしたものだが、
総合1位は福井県。以下、滋賀県、石川県、広島県、富山県と続く。

ちなみに東京は12位。持ち家率をはじめとした住環境的には最悪だが、
出生・死亡以外の人口増加率は全国トップ(そりゃそうだよね)、
課税対象所得・県民所得が全国1位という財政面での強みが出た。

そして我が祖国・秋田は「安心・安全」部門でトップ。
これはセキュリティの充実というよりも、県全体の「元気のなさ」の表れだろう。
ちょっと寂しい話だけれどね。

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「嫉妬の世界史」山内昌之(新潮新書)

「嫉妬」という2文字にはそれぞれ「女」という字が入ってはいるが、
もちろん嫉妬が女性だけのものであるはずがなく、
誰もが知っているような歴史上の英雄についてもそれは顕著だった、という本。

アレクサンドロス大王は配下の優秀な武将たちに対して、敵愾心とでも言うべき
嫉妬心を強く抱いていたがために他人を褒めることがなかったし、
薩摩藩の島津久光は配下のカリスマ・西郷隆盛に対して並々ならぬ嫉妬を抱く。
藩主・島津斉彬の弟である久光を、西郷が公然と「田舎者」呼ばわりしたのだから
無理もないといえば無理もない話。しかも明治政府発足の際には、
島津よりも維新の功労者・西郷が上の位につくというトドメつきであった。

他にも前漢の高祖・劉邦の后である呂后の、配下の武将たちへの猜疑心と残虐。
軍医でもあった作家・森鴎外の、自分より取り立てられた者への筆による中傷。
野育ちで学がないといわれた新撰組局長・近藤の、伊藤甲子太郎の文才への嫉妬。
ヒトラーの寵愛を受けたドイツ帝国不世出の将軍・ロンメルへの周囲からの羨望。
東条英機による、天才策略家・石原莞爾への「秀才の天才への嫉妬」という構図。
後の世界史において「英雄」と称えられるユリウス・カエサルの、
軍事巧者ポンペイウスへの意外なほどのジェラシック・パーク(←すみません)。

スケールの大きな(と見られる)人物たちの、ちっちゃい心根が満載です。
内容としては「広く浅く」といったレベルの掘り下げだけど、
テーマが興味深く、なかなか楽しめる一冊でした。

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「謎の豪族 蘇我氏」水谷千秋(文春新書)

まだ読みはじめですが、飛鳥朝には興味があるので即買い。
そもそも「馬子」「蝦夷」「入鹿」という不思議極まりないファースト・ネームの蘇我一門。
「蝦夷・入鹿は一時期、はっきりと天皇だった」と言ったのは作家の坂口安吾。
聖徳太子の陰のような形で、しかし権力においては当時最強を誇った蘇我氏の、
謎めいた部分を各方面から解き明かす一冊。
…といっても、まだちゃんと読んでないので内容についての言及はここまで。

数年前だけど、京都に行ったついでに奈良まで足を延ばしたことがある。
法隆寺、橿原神宮、飛鳥寺から入鹿の首塚、有名な石舞台古墳まで巡った。
石舞台古墳の下は石室になっていて、なんとなくお墓っぽいなあと思っていたけど、
蘇我馬子の墓だったという説もあるんだよね。
当時はまだデジカメを持っていなかったので写真は撮れなかった。
しょうがないといえばしょうがないが、
京都はまだしも奈良なんて今度いつ行くかわからない場所だけに、
ちょっともったいなかったかもね。

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Commented by colorcube at 2006-04-03 13:50
>スケールの大きな(と見られる)人物たちの、ちっちゃい心根

ぜひ参考にしたい!
“シンプルで優しい人”を標榜してるのに
“複雑で冷たい人”といわれてるわたしとしては・・・(涙)
Commented by shinobu_kaki at 2006-04-03 15:39
>issyさん

>“シンプルで優しい人”を標榜してるのに
>“複雑で冷たい人”といわれてるわたし

そうなんですか?フフフ…。

Commented by HIRA at 2006-04-04 08:39 x
そういえば先日、大化の改新など歴史にもっと取り合げられて良い出来事だというようなことをニュースでやってましたね。あ、大化の改新っていったら蘇我氏は滅ぼされちゃうんでした(笑)。
Commented by shinobu_kaki at 2006-04-04 10:02
>HIRAHIRA

>あ、大化の改新っていったら蘇我氏は滅ぼされちゃうんでした

そうですね、
今読んでる本がちょうどそのディテールのあたりです。
ハンパない昔のことだからしょうがないけど、
謎が多いんですよね、このあたりの日本史って。
by shinobu_kaki | 2006-04-03 15:53 | shinoBOOKS | Trackback | Comments(4)

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