ルーツ。

 小さい頃、小学校で絵本をつくる授業ってやらなかった?テーマだけ決められてて、お話を考えるの。描きたい人は挿絵も自分で書いてさ。僕?描いたよ、もちろん。別に大したもんじゃなかったけど。好きだったし、その頃はよく戯れにノートにいんちきな漫画とか描いてたから、慣れてるという意味でも楽だった。授業でやったのは「影とり沼」ってやつで、夜にその沼に人が近寄って自分の影を映しちゃうと神隠しにあうとかなんとかいう話だった。ウロだけどさ。そんなアウトラインだけがあって、ストーリーやら展開やらは全部おまかせってやつで、それぞれ好きにこしらえて良かったんだ。僕は「怪獣説」を採った(笑)ほら、子供って戦いとか怪獣退治とか大好きだからさ。なんか、神隠しをわけのわかんない怪獣の仕業にして、村の子供がそれを倒しに行くっていう話しにしたんだ。自分で作ったストーリーはあんまり覚えていないけど、その時に描いた絵はちょっと覚えている。ウケたからね。先生とかやたら褒めてくれたし。そういうのが好きだった。

 あと、やっぱり授業で新聞を作るってのがあって。もちろんちゃんと刷るんじゃなくて手書きで、記事なんかもやっぱりでっちあげのそれなんだけど。「新聞みたいな感じに、見よう見まねでなんか作ってみましょう」という授業。これも得意分野だったな。コンテンツはともかく、写真の代わりに絵がいるわけで、それを描けるってのはでかかった。当時のスキルにしては良く出来てたと思うよ(笑)でも、面白い授業だよね。もっとやってくれたら良かったのに。僕とか一部にだけ好評で、おおむね不評だったのかな。その一回きりだった。

 あと授業以外でも、町のオフィシャルな運動大会のパンフレットの表紙のイラストを役場から依頼されたりね。依頼ってのがすごいけど。ただイラストっていっても1色刷りだから、色も塗らずに人を描いただけだけどね。線画で。町役場の一室にカンヅメになって(笑)、1~2時間で描いた記憶があるな。役場の人がちらちら覗きにきてた。小学校何年生の頃か忘れたけど。ほかには、これも前にも書いたけど、灯篭に描くイラストの依頼が隣の町の子供から来たことがある。オーダー内容は「キン肉マン」を描いてください、っていうものだった(笑)キン肉マンってあたりが時代を感じるよね。今でも「プレイボーイ」かなんかに続編やってるけどさ。描いたよ、一晩でキン肉マン。キレイに色も塗って。うん、喜んでた、とっても。嬉しかったね。喜んでもらえるのが嬉しかった。褒められるのも気持ちがいいしね。

 あと、中学に上がっても壁新聞のスタッフになったりとか(笑)、クラス対抗のスポーツ大会のTシャツのデザインをさせてもらったり、でっかい旗のデザインをしたり、学園祭のブースの看板に絵を描いたりだとか、思い返すとそんなことばっかりだった。

 絵が上手いとかじゃない。恥ずかしいけどデッサン力はないし。デッサンはやればやるほど上手くなるもんだけど、ほとんどやってないからね。下手くそなんだと思う。でも、クロッキーというか、10分くらいでさささって鉛筆でラフに描くようなやつは上手かった。詰めが甘いから描き込むとばれちゃうんだけど、全体感っていうか、ニュアンスだけ掴むのが比較的得意だったのかな。そういう子供だった。そしてなんだかんだで今に至る。

 広告に興味があったけど、学生の時にイラストレーションコースを選んだのはこういう経緯。ていうか田舎で情報もないし、広告の存在自体あまりつかめてなかった、というのもある。当時はね。情報とか物語に飢えた子供だった。これは自分の構成要素としてかなり大きい。外で泥んこになって遊ぶときは遊ぶけど、家の中では隅っこにちょこんと座って本とか漫画とか読んでいる、そんな子供だった。
 
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by shinobu_kaki | 2006-08-02 10:57 | ライフ イズ | Trackback | Comments(0)

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