曹操「短歌行」


對酒當歌 酒に対しては当に歌うべし
人生幾何 人生幾何ぞ
譬如朝露 譬えば朝露の如し
去日苦多 去日苦だ多し
慨當以康 慨しては当に以て康すべし
幽思難忘 幽思忘れ難し
何以解憂 何を以て憂いを解かん
唯有杜康 唯だ杜康有るのみ
青青子衿 青青たる子の衿
悠悠我心 悠悠たる我が心
但爲君故 但だ君が故が為に
沈吟至今 沈吟して今に至る
幼幼鹿鳴 幼幼として鹿鳴き
食野之苹 野の苹を食う
我有嘉賓 我に嘉賓有り
鼓瑟吹笙 瑟を鼓し笙を吹く
明明如月 明明たること月の如き
何時可採 何れの時にか採るべき
憂從中來 憂いは中より来たり
不可斷絶 断絶す可からず 
越陌度阡 陌を越え阡を度り
枉用相存 枉げて用って相存す
契闊談讌 契闊談讌して
心念舊恩 心に旧恩を念う
月明星稀 月明らかに星稀に
烏鵲南飛 烏鵲南へ飛ぶ
紆樹三匝 樹を紆ること三匝
何枝可依 何れの枝か依る可き
山不厭高 山は高きを厭わず
海不厭深 海は深きを厭わず
周公吐哺 周公哺を吐きて
天下歸心 天下心を帰す

曹操「短歌行」



恋歌とも、人材を請う歌とも言われる、
「三国志」で有名な曹操の「短歌行」。
あの「赤壁の戦い」の前に歌われたとも言われていますが、
歌の内容からして、
赤壁の後ではないかというのが一説としてあります。

どんな不仁不孝であろうとも、
ただ才能があれば人材として重く用いるという、
「求賢令」が発布された前後であれば、
この詩の内容も非常にしっくりきます。
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Commented by kuro at 2006-08-23 00:02 x
連続御免。

漢文は、というか漢文に限らずだけど、
こう、今読むと、んーむ、と思うことが多々あるけれど、
習っていた高校の時ってなんだか、
ただどう読むのかとか、些末なことに四苦八苦で、
意味を噛みしめる的なところまで全然行かなかった、というか。
なんか壮大なるもったいない時間だったような気がすることが、
ままあったりなど。

もちろん、もったいないだけではなかったに違いはないのだけれど。


そして、赤いシリーズ第3弾、赤壁の  (そうではなく)。
Commented by shinobu_kaki at 2006-08-23 06:43
>赤壁黒参

漢文のとっつきの悪さはその字面にあるような。
画数の多い漢字が整然と並んでいて、
文字というより紋様だよ!

曹操も為政者のくせに相当な詩人なんですよね。
ていうかあそこは息子2人のが詩では有名だったり。
Commented by sasa at 2006-08-23 09:14 x
昔、前田日明に書を書いてもらったことがあるんですけど、
その時に彼がしたためたのが

對酒當歌 
人生幾何 
去日苦多
唯有杜康

でしたねえ。
過去を思い出せばろくでもないこともあったけど、
まあ酒を飲めばいいじゃない、みたいな意訳で語ってくれました。 
Commented by shinobu_kaki at 2006-08-23 11:11
>sasa

前田日明って作家と付き合いがあったりして、
なかなか勉強家というイメージがあるんだよね。
本当のところは良く知らないけど。

李白とか杜甫じゃないけれど、
漢詩を歌う中国の詩人と酒は、切り離せない感じがするね。
by shinobu_kaki | 2006-08-22 22:43 | 言葉は踊る。 | Trackback | Comments(4)

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