ブログについて考えたこと、考えていたこと。


このブログは2004年の5月から書き始めているわけだから、
なんだかんだと足掛け4年強になる。
ほとんど毎日書くようにはしているが、
さすがにどうにも意欲がわかずに数日休んだりする時もある。
でもまあ、良く続いているほうだとは思う。

最初は、テーマであるとかスタイルであるとか、
形式についてはあまり考えていなかった。今でもそうだが。
とにかく自分のパカポコと打ったテキストが、
そのままウェブというメディアに「掲載」される快感が強かった。
ブログをやる前にはネット掲示板においてその感覚を味わってはいたが、
文字制限があり、基本的に「会話」という要素の強い掲示板と比べても、
ブログは罫線も何も引かれていない真っ白なノートに自由に絵を描くような、
そんな感覚が新鮮であり、何とも心地よかったのである。

ひとつのテーマにしぼったブログのほうが、
コンテンツ的な価値はあると常々思ってはいたのだが、
僕は本来マメではないので、テーマを決めてしまうとそれが制約となり、
書くこと自体が「義務」のようになってしまうと途端に、
飽きてやめてしまうだろう、自分なりにそう分析していた。
だからテーマに特化したブログにはしなかった。
その代わりというわけではないが、僕自身が聞きかじりしたレベルでも、
「読む人にとっての新しい(と思われる)情報」を入れたかった。
具体的には、いわゆる蘊蓄であったりトリビアだったりニュースだったりを、
ブログエントリにできるだけ入れるようにしていた。
そうすれば、僕のつたない単なる日記のような文章においてすら、
多少は読む価値が残るのではないかと思ったからである。

そして、できるだけ毎日書くことを心がけていた。
古い言葉だが、やはり継続は力になると思っていたからだった。
では「力」とは何か?
それは言葉による伝達、アウトプットをする力である。
もっと言うとアウトプットをする前提で物事に接することによって、
自分自身の思考を整理する力になると思ったのである。
そしてそれは(おそらく)正しかったと思う。
人間は、自分自身に表現すべきものが内在されているわけではなく、
他者に伝える必要があるから人間は表現し思考するのだ、と思う。
呼吸においては吸うことではなく「息の吐き方」のほうが大切なポイントなのだ。
人は黙っていても生きるために息を吸うものだからだ。

他に挙げるとすればテキストの行変換だろう。
つまり、段落毎に行変えをせずに左右一杯まで伸ばしてしまうか、
句読点や意味にもとづいてある程度の長さの部分で行変えをするか。
僕はご覧の通り、後者を選択することにした。
理由は「読みやすいから」に尽きる。
不思議なもので、小説などの書籍においては、
長い段落のテキストがびっしりと紙面を埋めても気にならないが、
ウェブにおいてのそれは非常に読みづらく感じてしまう。
そして面白いもので、このように行変えをする前提で書いていると、
文体がそれに合わせたものにならざるを得ない。
つまり、このブログのフォーマットの1行に収まる文字数かどうか、
それに合わせて書くことになり、必然的にセンテンスが短くなるのである。

さらにブログにおいては、プライバシーの問題が絡んでくる。
顔写真を出したり、住所を特定できたりする情報を出すのは危険でもある。
いかにアクセス数が少なく、事実上プライベートなレベルのブログだとしても、
例えば巨大掲示板などでアドレスがさらされたりすれば、
不特定多数が押し寄せてくる可能性というのも常に含まれているからだ。
しかしこの部分においては逆のポジティブな要素もある。
それは例えば普段なかなかコンタクトの取れない友人なども、
ブログによって近況を知ることができ、繋がりを保てるという点だ。
もちろん人に直接会うのは大事である。
しかし、文章からでもその人の息遣いのようなものを感じる事はできる。
逆に、人に会うと相手との間合いというものが発生するため、
その時言いたい事が上手く言えなかったりすることもある。
そう思えば少なくとも自由に声を発する事のできるブログというのは、
より「自分の声」をアウトプットするのに向いているとも言えるだろう。

一時期ほどのコメント欄の賑やかさはなくなったが、
不思議なことにアクセスが減っているかというとそんなこともない。
むしろ数字的には増えているのではないかと思う。
ROMしてくれている人が一定数いるということだろうが、
アクセスの数字の先にその人を感じるというのは新鮮な感覚でもある。
時々「前から読んでいた」というコメントをいただくことがあるが、
これはとても嬉しく、どこか気恥ずかしくも暖かい気持ちになる。
ブログを通じて誰かとやりとりする、
その時、相手との接点はここに打ち出された文章だけである。
しかしそこには確かに人そのものの温度を感じるし、
実にささやかな、雨の日の離島のように頼りなく存在する自分の世界が、
確かに広大な外海と繋がっていると認識できて嬉しくなるのである。

自分が広い世界と繋がっているという感覚。
それはこの世のあらゆる感覚において、最上のもののひとつだ。
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Commented by HIRA at 2008-06-26 01:58 x
最初の頃 おねまに私もブログにするべきだと言われたけれど、結局やらずにいたから超個人的でそれがまたよかったなぁと思うこのごろです。シノブさんのは読みやすいし面白いです。古いお友達とまた友達し直してる感じで、それも面白いです(笑)。
Commented by shinobu_kaki at 2008-06-26 17:04
>HIRAさん

キッズ写真なんかを載せるならSNSのがいいでしょうしね。
ええ、「生存報告」としてこれからもご愛読ください(笑)
Commented by ryo,VN at 2008-06-28 01:17 x
ボクはexcuseしないブログとかコメントが好きです♪

Commented by shinobu_kaki at 2008-06-28 21:53
>ryoさん

なかなか潔くってのは難しいです…ええ。
Commented by HAJIかつ at 2008-07-11 16:50 x
ぎゃ てっきり とんかつに特化したブログだと・・
Commented by shinobu_kaki at 2008-07-11 17:38
>HAJIかつってん(←なんか混ざってるし)

だって今や「とんかつブログ」でググっても、
このブログは1ページ目にすらこないんだぜ?


by shinobu_kaki | 2008-06-25 09:16 | ライフ イズ | Trackback | Comments(6)

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