谷川俊太郎詩集「音楽のように」

音楽のようになりたい
音楽のようにからだから心への迷路を
やすやすとたどりたい
音楽のようにからだをかき乱しながら
心を安らかにみちびき
音楽のように時間を抜け出して
ぽっかり晴れ渡った広い野原に出たい
空に舞う翼と羽根のある生きものたち
地にはう沢山の足のある生きものたち
遠い山なみがまぶしすぎるなら
えたいの知れぬ霧のようにたちこめ
睫毛にひとつぶの涙となってとどまり
音楽のように許し
音楽のように許されたい
音楽のように死すべきからだを抱きとめ
心を空へ放してやりたい
音楽のようになりたい
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Commented by ring-ok07 at 2004-07-30 23:53
彼の朗読会の映像を見たのですが、とてもすばらしかったです。
「詩は音楽にはかなわないもんなー」とおっしゃっていました。
謙虚な方です。
Commented by 豆次郎 at 2004-07-31 05:13 x
とある落語の会に、いらっしゃった谷川さん。
師匠の奥様つながりでいらしたのですが、
そこでは、“いや〜、落語にはかないませんなぁ”とおっしゃってました。
どこでもいつでも、謙虚な方なのですね。
朗読も、声のトーンも優しく、とても素敵でした。
Commented by シホ at 2004-07-31 20:24 x
この詩、スゴイね。「なぜに私の心がわかるの?」という程、共感できる内容。最近、ある方がメールで谷川氏の詩を送ってくれたんだけど、その詩もスゴク胸の中にジーンと入ってきた。
そういう私は「音楽のようになりたい」のもあるけど
「谷川氏になりたい」とも思う。
Commented by shinobu_kaki at 2004-08-01 07:49
>ringさん

>詩は音楽にかなわない
糸井重里氏の「智慧の実」イベントでしょうか。
僕の引用はその本からだったりします。
Commented by shinobu_kaki at 2004-08-01 07:51
>豆さん

意外にグロテスクな詩も多い谷川さん。
でも彼の代表作は「朝のリレー」として
語り継がれるのでしょう。
Commented by shinobu_kaki at 2004-08-01 07:56
>シホさん

うん、実はシホさんに
凄くヒットするんじゃないかと思ってました。

その、糸井さんの本の谷川さんの紹介コピーが
「長老界の詩人」。
詩人界の長老、じゃないんですね。隠居してない。
詩人って生涯現役なんでしょう。
でも、実はみんながそうですよね。
Commented by ring-ok07 at 2004-08-03 17:06
そうです、智慧の実です。あれは本当に感じるところが多かったです。
Commented by shinobu_kaki at 2004-08-03 19:16
>ringさん

ちょっと下の木もれ陽の写真、
「ほぼ日」の入ってる「明るいビル」のすぐそばなんですよ。
by shinobu_kaki | 2004-07-30 09:15 | 言葉は踊る。 | Trackback | Comments(8)

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