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ジョン・ウー「レッドクリフ」Part I

やっと観れましたジョン・ウーの「レッドクリフ」。
個人的漫画史でも「蒼天航路」がベスト5に入るであろうワタクシ、
あの「赤壁」を実写で撮りきった!と聞いては、
これはもう絶対観たい観ろよ観なければ、と思っていたわけです。

中国の歴史大作ものと言えば、
清朝末期を描いた「ラストエンペラー」や、
文化大革命を描いた「さらば、わが愛/覇王別姫」、
秦の始皇帝を描いた「始皇帝暗殺」などがあります。
中でもアカデミーを総なめにした名作といえば「ラストエンペラー」ですが、
これ、セリフが全部英語だったのが残念でした。
でもビジュアルは素晴らしく美しかったよね。
これはさすがベルトリッチ&ストラーロのコンビの面目躍如。
イタリア人のセンスの良さはハンパじゃありません。
そう思うと、ちょっと「レッドクリフ」は絵づくりがキレイじゃない。
もちろんお金をかけているし、凝っている。
でもベルトリッチ&ストラーロの絵画的な美しさには及ばない。
これはもうセンスの問題だから、仕方のない部分。
材料にものすごいお金をかけてもラーメンはラーメンなのだよね。

ジョン・ウー「レッドクリフ」Part I_a0022014_1893493.jpg


周瑜:梁朝偉(トニー・レオン)

周瑜は日本で言えば義経とか沖田総司みたいなとこがある。
線が細くて、若き天才、そして薄幸の美青年だ。
そう思うとトニー・レオンはちょっと色気に欠ける。
イメージ的にはむしろ金城武のほうが周瑜っぽいかな。

孫権:張震(チャン・チェン)

小物っぽさが意外で、良かった。
でも孫権は実際、かなり酒乱の気がある人だったらしいから、
本当にああいう気の小さいタイプだったのかもね。

孫尚香:趙薇(ヴィッキー・チャオ)

小喬と対照的なおてんば娘。この人、少林サッカーで、
なんというか非常に形容しづらい役をやってましたね。
ちょっと菅野美穂的な猫顔。

小喬:林志玲(リン・チーリン)

確かにヒロインとしての品がある。アジア的美女。
なんかこの人の画像をデスクトップの壁紙にしている人が多いらしい。
や、僕じゃないです。

甘興(甘寧をモデルにした架空の人物):中村獅童

ずっとがんばってる顔をしていた感じ。
奥行きとか掘り下げとかはあまりない役でした。

孔明(諸葛亮):金城武

今回、ルックスがちょっと竹野内豊っぽくなってた?
骨太なメンツの中にあって、柔らかい印象の人を演じてました。

趙雲:胡軍(フー・ジュン)

三国志好きの友人は趙雲が好きだと言っていた。
腕が立って義に厚い。個人的には完璧すぎてあまり、という感じ。
僕はフリークスタイプが好きなのだ。

劉備:尤勇(ヨウ・ヨン)

顔にせつなさがにじみ出ていた。
「蒼天航路」で言うと公孫康ぽかった。

関羽:巴森扎布(バーサンジャブ)
張飛:臧金生(ザン・ジンシェン)

この二人はどんな作品でも全く変わらないなあ。

曹操:張豊毅(チャン・フォンイー)

「さらば、わが愛/覇王別姫」の役が好きだった。
あの印象があるせいか、実はナイーブなのではないかと思ってしまう。

献帝:王寧(ワン・ニン)

いやあ、パブリックイメージにぴったりでしょう。

夏侯雋(夏侯惇・夏侯淵をモデルにした架空の人物)
:胡暁光(フー・シャオグワン)

だから夏侯惇・夏侯淵が出てこなかったんだよね。
そのへんは残念。
水上戦ってことで、代わりに蔡瑁がよく出てきたりして。


で、感想としては、
なんか「タイタニック」観た後の気持ちから涙を抜いた、みたいな。
水上戦の迫力とか、ダイナミックな合戦とか、
よくもまあ、あれだけのスケールを映像化したよなあと、
素直に感嘆しつつ、でもそれ以上ではないのよね。
こういう感想の人は多いのではないだろうか。
しかも、僕は三国志好きだからまだ楽しめる部分が多いけど、
そういった情報なしで観に行った人はどうだったのかなあ。
by shinobu_kaki | 2009-05-12 18:05 | 人生は映画とともに

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