出張って何ですか? うどんの国のぺ・ヨンジュン篇

1日目。
昼過ぎに着いた高松は南国の暑さ。「空が大きいねー」とは羽田から同行の下町おかっつぁん系コピーライター。もう一人のメンツはカメラマン、スターにしきの小泉孝太郎を足して2で割ったような端正ルックス。4ヶ月の子持ちで26歳。およそ35kgの撮影機材をガラガラと重そうに引きずってる。今日はよろしくお願いします。

栗林公園そばの現地待ち合わせ場所までタクシー。待ち合わせまで1時間ほどの空き時間にうどんを狙う我々、「地元の話はタクシーに聴くんだYO!」の鉄則を守り、空港からの車内で運転手を質問攻めだ。運転手さん、待ち合わせがあるんで場所は栗林公園の近くで、おいしいうどん屋さんはありませんかね?

「だ○×◆にし▽πども◎¥」
「…?」
「?」

運転手さん、言葉半分以上わからないよ!
ともかく判別できる範囲では、町中よりももっと西の山の中に美味い店があるのだそうだ。今回は時間的にそこまでは無理だ。でも街に行けば何かあるだろう。東京よりも大きく見える空のかなたに、固めのソフトクリームのような入道雲。夏の終わりが近い雲。

「も◇●ほ♂£こい◎%」え?あ、着きましたか。ありがとう。降りる。暑い。市街は空港あたりより確実に暑い。僕は仕事ということもあり襟付きの長袖シャツだしたまらない。あと30分くらいの時間、もう我々にはうどんしか見えない。素早く動いたのはおかっつぁん。ねえねえすみません、君たちこのへんで美味しいうどん屋って知らないかなー。自転車に乗った坊主頭の高校生二人をキャッチ。見知らぬおばちゃんのナンパと見まごう声掛けにも怯えることなく快く応じてくれた。この路地を入った「松下」って店が美味いですよ。ありがとう!貴重な情報だ。

一目散に「松下」の看板を探して歩く我々。3分ほど歩いて発見。入り口はまるで豆腐屋のようだ。こちらはみなそうだが、セルフサービス。しかしもたもたしてる我々を見て、気の良さそうな御主人がやってくれた。すみません素人で。冷たいうどん2玉、温玉入300円。
a0022014_10154659.jpg


安いYO!しかもトッピングは自由だ。初めての讃岐うどん。ずるずる。つるつる。んー、美味い!顔を見合わせる。美味しいねえ。これで300円。素晴らしい。見知らぬ高校生たちよ、ありがとう。満腹を抱えて、さて仕事だ。今回は出張だからね。一応ね。「うどん食い倒しツアー」じゃないから。

とは言いつつ仕事の部分は省く。ある御家庭のマンションをお借りして撮影とインタビュー。撮影はカメラマンが主だし、インタビューはライターがする。デザイナーの仕事はこの時点ではそんなにない。フレームに入っていたテーブルの上のカレンダーと強力わかもとを片付けてもらったくらいだ。旦那と綺麗な奥さん、4ヶ月の可愛い赤ちゃん。CDラックが目に入った。浜田省吾、尾崎豊。旦那は僕と同じ32という事だが、

趣味渋めじゃない?いや、余計なお世話ですね。

駅前のホテルにチェックイン。ライターとカメラマンと僕の分はウチの会社で手配したので、僕がツアコンである。それぞれ部屋に荷物を置き、シャワーを浴びて電話。別ホテルの代理店の人たちと夜の店で待ち合わせ。晩飯だ。旅の、失礼、出張の楽しみはここにある。すなわち、食。

階段を昇って行く。奥まった店。壁には一面の焼酎。ブラーヴォ!店はそれほど広くはない。でも40人くらいは入りそうだ。我々はカウンターに通される。5人。ざわざわと好ましい雰囲気。とんかつが名物の店らしいが、焼酎は鹿児島名産が多い。鹿児島料理の店なのか。まずは瓶ビールで乾杯。小さいグラスなので一口だ。酒が空いたのを見ると隣席の代理店のAさんがついでくれる。飲む。空く。つがれる。飲む。空く。つがれる。

すみません、乾いたスポンジみたいに飲んじゃって。カウンターだと声も遠く話がそれぞれになりがちだが、真ん中の席だった僕は気まぐれに両方に参加したり。料理がきた。鳥のせせり(絶品)、もろきゅう、卵焼き。どのつまみも本当に美味だ。さすがいい店知ってますねえ。ぐびぐび。スポンジ。もしくは砂漠にこぼした水。すみませんペース早くて。代理店の営業さん曰く、家でね、例えばオールドみたいな酒に正露丸を入れるんだよ。ちょっと待つでしょ。するとね、モルトみたいな味になるんだ、知ってた?知りませんよ!「マグロの赤身にマヨでトロ」みたいな話を聞く。

ここでカメラマンが僕の「ヨン似」を指摘。みんなうなづく。そうそうそう。

満場一致かよ!つうか比べると確実に似てないし、本国でもおばちゃんファンがメインとのこと、何しろまったく嬉しくもないのだが、この夏あなたたちで16人目ですよその指摘。ああ冬のソナタの夏。冬だか夏だか。しかし本当に料理が美味い。もちろん名物のとんかつも絶品。芋焼酎ロックを2杯ほど飲んで、とりあえずお開き。

我々スタッフ組と代理店組は店の前で別れ、歩いてホテルへ。酒の飲めない早寝早起きおかっつぁんライターは部屋に帰ったが、お酒と刺激が好きで「知らない街を歩いてみたい」僕とカメラマンは繰り出す事に。高松は初めてだ。店を嗅覚で探す。得意分野だ。うろつく。15分ほど探し、良さそうなのを見つけた。手前にカウンター、奥にテーブル席2つ。雑多でカジュアルな雰囲気、常連で固まりすぎず一見客もくつろげそうだ。客層も若い。我ながらさすがのチョイス。ライトで、下世話なディープさのあるバー。これがポイント。ほぼ満席。奥に座る。メニュー。「虫2匹入りテキーラ」わはは、なんだこれ!?虫入ってんの?じゃあこれ、ロックで。面白さ優先のオーダー。残念ながらグラスに虫は入っておらず、ボトルの底にいるらしい。普通じゃん。軽く一杯ずつ飲む。カメラマン氏が最近の仕事で土屋アンナと会ったと聞いていろいろ聞く。映画の「下妻物語」面白かったよね。彼女、素でもあんな感じですよ。ああ、やっぱりそう!彼が途中で電話に立つ。奥さんからのコールらしく、長い。

気づいたら寝てました。

高松でも寝るワタシ。もはや芸風か。悲しき、芸風。

歩いてホテルへ。高松の街は仙台に似ている。広く整理された道とクロスするアーケード、街路樹。軽く上気した頬に風が当たる。昼に比べると流石に涼しいが、夜にしては十分に暑い。一瞬忘れそうになるが、ここは四国なのだ。東京ではないのだ。

キーを受取りにフロントへ。初老のフロントマンがにこにこと話し掛けてきた。
「あの、チェックインの時から気になっていたのですが、『冬のソナタ』の…」

意外なとこから17人目キターー!!

恐るべし冬ソナ。恐るべし高松。いや、恐るべしは実は…ナンダ?

部屋に帰るとそのまま倒れるように寝てしまった。その夜、夢を見た。どんな夢かは忘れたが忙しい夢だった気がする。忙しいが楽しい夢だった。それはなんだか悪くない感覚だった。高松の夜はやさしく静かに更けていくのであった。
(つづく)
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Tracked from ☆The diary o.. at 2005-01-21 11:49
タイトル : さか田
さか田に、6年ぶりに行ってきました。相変わらず混雑してますが、ぶっかけうどん美味しかった。私は讃岐うどんがだいすきなので、こんな価格で食べられるのはかなり貴重です☆... more
Commented by kyon(四国産) at 2004-08-08 17:19 x
>運転手さん、言葉半分以上わからないよ!
そっ、そがいなことなかろ? テレビでも字幕入らんよっ!
Commented by shinobu_kaki at 2004-08-08 17:26
おじいちゃん運転手さん、前歯ありませんでした。
そのせいかもしれません。
Commented by kaosu at 2004-08-08 18:27 x
ヨン様…?
あぁ、そういわれれば
そうかも(笑)
似てるかも。

湖でピアノを弾いてれば、上戸彩が間違えて
オロナミンCを持って訪ねてくるかもね(笑)

これからは、
オロナミンCを持って「オフコース」っていうのを
持ちネタに。是非。



Commented by shinobu_kaki at 2004-08-08 18:52
持ちネタになった頃にはCF終わってるYO!
Commented by YUMO at 2004-08-08 19:40 x
ヨン様似???
なにぃ???
まさに、冬ソナファン、ヨン様ファンです。

その鹿児島料理の店?の名前は覚えてます?
Commented by 豆次郎 at 2004-08-08 20:12 x
寝るのも芸風ならば、ヨン様似も芸風??(^o^)/
うどんの国も楽しそうですね。
でも並べたら絶対似ていないのに、何故でしょうね。
似ているといえば、メガネをかけていて、たまに
『微笑みの貴公子』って言われるくらいですもんね。
、、、あれ???(^O^)
Commented by shinobu_kaki at 2004-08-08 22:29
>YUMOさん

実は似てないだけに「初対面でがっかり」な恐れも。
ファンなればこそなおさら。
僕はなにもしてないのに(笑)、それって悲しすぎるかも。
なのでやはり、「ぺ」の件は忘れて頂いたほうが…。

鹿児島料理の店@高松。
ショップカードが切れていたとかで、
あいにく覚えておりません…。
でも、本当に美味しかったYO!
場所は覚えているのだが。今なら。
Commented by shinobu_kaki at 2004-08-08 22:46
>でも並べたら絶対似ていないのに、
「おすぎとピーコの法則」ですね(ボク命名)。
あの二人も並べると全然…。
「ほほきこ」ねえ。言われたかなあ。
貴公子、ほかにいるじゃない!ほら、あの!(笑
Commented by jinta_2791 at 2004-08-08 22:55
出身が関西
学生時代の友達は北関東~東北が多く
会社は九州系やたら多い
で、沖縄を除く(T_T)地方出張族

なので、方言関係には強いが、
それも「相手も丁寧に話さなきゃ聞き取れないだろうな」などと、
多少なりとも気遣いながら(お互い)喋ってくれるってのが条件かもね。

地元一筋の、オジ様オバ様のお話には
内容わからず、微笑と頷き、曖昧な相槌で応対するってこと、
・・・よくあります(笑
Commented by いづみ at 2004-08-09 02:13 x
もうだめ。
私のPCの壁紙はヨン様だし、部屋の壁にもヨン様の切り抜きが貼ってあるのです。
私とYUMOさんの妄想が膨らみすぎる前にお会いしないと大変なことになりそうです。
Commented by shinobu_kaki at 2004-08-09 08:32
>いづみさん

ストップ!妄想!!キケン!(笑
Commented by shinobu_kaki at 2004-08-09 08:39
>こげセンセ

今でも家のおばあちゃんとか、何言ってるかわかんない時も…。
単語とか聞き取れない部分とかあるけど、
話全体の「ニュアンス」で理解するようつとめる癖が。
職場では九州弁が飛び交うのでしょうか?
Commented by みかち at 2004-08-09 11:33 x
私はもともとペ派ではないので、シノブくんが似ているかどうかはビミョウだと思うが、
例えば、シノブくんがオフ会の会場とかに入ってきたら、名乗らずとも、
「あなたがシノブさんですね!」と皆に分かってしまうような。
そんな勢いはあるよね。
Commented by shinobu_kaki at 2004-08-09 14:16
うん、みかちは「非ペーハー」だ。
オフ会等ではきっと、消去法的に分かられるのでしょうね。

それから昨日の花火の分投稿アップ、プリーズ。
Commented by YUMO at 2004-08-09 17:00 x
>私とYUMOさんの妄想が膨らみすぎる前にお会いしないと大変なことになりそうです。

ウンウン、かなり大変なことになりそうです(笑)

初対面のときに、なんと言うことになるのか???

「そっくり!!!」
or
「・・・」

今をときめく、ヨン様ですもんねぇ~。
やばい、にやけてきた。
Commented by kuro at 2004-08-09 17:51 x
よかですね。高松。

うちの部の若いモン達が今年の春先、
「高松うどんツアー」2泊3日を敢行、
回りに回ったうどん屋の数、21軒っ!


ええ。
彼ら、帰ってきたときは、指がうどんになってました。


ということで、
次回、出張でなく旅で記録更新を目指してください>冬のアナタ。
(*不機嫌そうな顔だと似てないかもだが、
  基本、かっきーそういう顔しないから、
  似てしまうのも、むべなるかな。

  未見の皆様、
  大丈夫です。
  ちょっとやそっとの妄想であれば、
  十分耐えうる仕様になってます。ご愛顧したげてください。)
Commented by shinobu_kaki at 2004-08-10 13:23
>YUMOさん

けっこう傷つくたちですので…(笑
お手柔らかに…。

ていうかストップ・ザ・妄想!
Commented by shinobu_kaki at 2004-08-10 13:27
>讃岐くろさぬ

21軒!(←太字)すげええええYO!
さとなお氏のようです。
どこが美味いって言ってました?
やっぱり「山越」かなあ(←帰ってから調べた)

ともあれ、今日はよろしくお願いしますー。
なるべく早く行くようにしますー。
by shinobu_kaki | 2004-08-08 10:58 | チープ・トリップ | Trackback(1) | Comments(18)

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