カテゴリ:人生は映画とともに( 56 )

夏の映画メモ。

ホワッツ・ニュー
みんな元気?

ごぶさたです。


最近、週末は家で映画を観ている。
いい時間である。

英語では夏の読書を「summer reading」などと言うようだが、
それの映画版という感じだ。
もちろん本もそれなりに日々読んでいるのだが、
なにしろメモを取ってないので何を読んだかわからない。
まあそんな中で、観た映画くらいはちょいとメモっておこうということで、
久しぶりにブログにこうして書いているわけ。

まあメモなので、簡単に。


『桐島、部活やめるってよ』

神木くんが秀逸。あとエンディング曲を歌う高橋優がいい。
その年の映画賞を総なめにした一本だけど、確かにという感じ。
非常に「わかってる」感じのつくり。

『アラビアのロレンス完全版』
これはDVDを持っていて、それで観た。
何度目かの鑑賞になる。もともと長いのに加えて、
持ってるのがデラックスコレクターズエディションときた。
227分。長い。
長いけど、ダテに名作の看板しょってない。ちゃんと面白いのだ。
個人的にはオマー・シャリフがとてもチャーミングと思う。

『ブルーバレンタイン』

https://youtu.be/2epESvYLZh8
この動画でもさんざん語られている一本。
信じられないくらい悲しい映画(という言い方もできる)。
でも、どうなんでしょうね。
結婚って生活でもあるから…みたいな、
要するにそういうことを人と語りたくなるような作品。
あと、ミシェル・ウィリアムスってこういう役多くないですか。

『息もできない』

家庭内暴力のトラウマがかすかでもある人は観ちゃダメ!な映画。
作品としてはマスターピース。
さまざまな感想が渦巻くけれども、
主人公の兄貴分マンシクが最後はうまいことカタギになって焼肉屋やったりして、
でも女子高生のお母さんの屋台襲ったのあんたもだよね?みたいな、
なんかこう、笑顔と人当たりって大事だなって思いました。

『英国王のスピーチ』
風格あふれる作品。ジェフリー・ラッシュの顔が好き。

『エイプリルの七面鳥』

トム・クルーズの奥さんだったケイティ・ホームズが主演です。
それにしてもトムは人生のかなりの部分をサイエントロジーに…。

『ライフ・オブ・パイ』
撮る映画の脈絡がよくわからない鬼才、アン・リーの映画。
虎と漂流するインド人青年の話だが、
非常に奥の深い寓意とメタファーに満ちた物語。
この映画はすごいよ。
ひたすら美しくもありながら、ぞっとする部分もあり。
忘れられなくなる一本。

『グラン・トリノ』
イーストウッドの映画の中でも評価のとりわけ高い作品。
デトロイトという象徴的な街に、イーストウッドは
ポーランド系の自動車組立工の偏屈じいさんという象徴的な役柄で出演。
観た人にけっこうな傷を残す感じの映画だと思う。
映画に託されたテーマから考えても名作。

『マイレージ、マイライフ』

主演はジョージ・クルーニー。演出のテンポが非常に良くて、
決して軽くないテーマを軽やかなリズムで観られる。
ラストについてはいくつかの解釈があり、それはこのまとめに詳しい。
(私家版)『マイレージ、マイライフ』の一解釈をめぐる映画評論家町山智浩(@TomoMachi)と@my_yoursの議論


『ハート・ロッカー』
キャスリン・ビグロー監督はこれで、史上初の女性によるアカデミー監督賞受賞者に。
イラク戦争での爆弾処理班の懊悩がテーマだが、ブッシュ政権のイラク戦争に対する
巧妙なアンチテーゼになっているあたりが授賞のポイントかな。

『レボリューショナリー・ロード』

ディカプリオとウィンスレット演じる夫婦の、結婚生活の破綻を描いた映画。
この二人と言えばもちろん『タイタニック』のカップルなわけで、
その時点で強烈なアイロニーを感じないではない。
トラウマチックな話なのだが、静謐な感じが漂うのは
監督サム・メンデスの教養という感じがする。

『そして父になる』

久しぶりの是枝映画がこれだった。
リリー・フランキーが映画にひっぱりだこなのがわかった気がした。
福山雅治が主演ながらバランス崩してたきらいもあった。でも最後は泣いたなあ。
どうも自分が父になってからは、父子ものって涙腺を刺激しすぎる。
いろいろとひどい話なんだけど、ありえなくはなさそうな設定なのがさすが。
愛の対極は「かたち」であって、
福山演じるパパはことごとく「かたち」を取ってしまうんだよな。

『アンダーグラウンド』
20代の初めだったかなあ、これ観たい!と思って
それっきりになってしまっていた一本。
めでたくこのたび、最後まで観ることができました(挫折経験が一度ある)。
結論から言うと非常に好きなタイプの映画で、
しかもいざ観てみたら、ここに挙げているすべての映画の中でもベストだった。

『ミスティック・リバー』
キャストの豪華さに魅かれて観た。
ショーン・ペン、ケビン・ベーコン、ティム・ロビンス、監督がイーストウッドですよ。
観るでしょう。
これもひどい話で(イーストウッドはいつもひどい話ばかりな気がする)、
人が生きていて悲劇に巻き込まれるのはしょうがないんだ、
みたいに言われてる気になる。
あと、ショーン・ペンの出てる映画っていくつか観てるけど、
駄作ってない気がするんですが気のせいですか。


という感じで。
さて、次は何を観ようかなあ。
by shinobu_kaki | 2016-09-28 00:31 | 人生は映画とともに | Trackback | Comments(4)

映画の季節。


最初に見た映画は何かのアニメ映画だったと思う。
田舎だから車で30分とか行かないと映画館がそもそもなくて、
そこでやってない映画は「存在しない映画」だった。
ドラえもんの初期のやつを見たり、ガンダムを見た記憶がある。
あと、どうしようもないアイドル映画とかね。
洋画は敷居が高い感じがして、ぽつぽつだった。

東京で一番好きな映画館は恵比寿ガーデンシネマかな。
スペースそのものというよりは映画のチョイス。
映画館によって上映作品が違うわけだけど、
恵比寿ガーデンシネマは自分の好みとばっちり一致したし、
逆にここでやる映画ならハズレがないだろうという信頼感も持ってた。
「ロイヤルテネンバウムス」とか「グッバイレーニン」とかね。
総じて少しマイナーで下世話でなく、深みを感じさせるテーマの映画。
ハリウッドメジャーは観た後に残るものが何もない感じで、
もちろんエンターテイメントに徹したという意味では
これはこれで一つのスタイルなんだけど、
僕としては観た後に余韻の残る映画が好きってだけ。

恵比寿を除けば、映画は渋谷が多かったね。
やっぱりそれぞれの映画館に「色」がある。作品の傾向が違う。
スペイン坂を上がった所にあるシネマライズはサブカルチャー色が強い。
分かりやすい例で言えば「トレインスポッティング」をやったのがここだし、
「ベルベット・ゴールドマイン」なんかもそうだよね。
たまたま例がユアン・マクレガーの作品になっちゃったけどさ。
「ブエナ・ ビスタ・ソシアル・クラブ」もそうだ。
でもこれはシネマライズらしくない映画かな。
夏にビール飲みながら観たのは良い思い出。
ちょっとしたトリップ、白昼夢のような経験だったな。

渋谷文化村の中にある「ル・シネマ」も何度も行った。
これは実にアートシアターという感じの作品がとても多い。
いつもいつもそういう映画を観るようなタイプでもないが、
時々観たくなる作品があると行っていた。
ここの良さは完全に整理券制になっていて、立ち見ができないこと。
アート系の上映館らしく「良いコンディションで鑑賞」できるようになってる。
観るほうとしてはこちらのほうが安心だ。
整理券を先にもらって、時間ギリギリまでぶらぶらすることもできるからね。

そしてこれは作品にもよるけれど、
映画を観る時は腰を据えて、細部までしっかり拾うようにしていた。
映画ってのはだいたい仕掛けというか伏線がある。
ぼーっと観ているとそういった小さな「物語の装置」を見逃してしまい、
作り手の意図を受け取れないハメに陥ってしまう。
それはいかにももったいない。
映画はやっぱり何がしかのメッセージだからね。何かを伝えようとしてる。
だから一種の知恵比べのような感覚で観ている部分もある。
多くの映画は、物語の後半になって前半の小さなセリフや小物が活きる、
そういう風に作られている(邦画には少ないような気がするけれど)。
最近は邦画もすごく面白いものが多いと思うけど、
ハリウッドは別としてもヨーロッパの映画などとは、
作り方というかそもそもの「映画の文法」が違う気がするな。

前にも書いたが、映画は「都市生活者の小旅行」だと思う。
しかし子供も生まれ家庭へ割く時間が増えると映画にはなかなか行けない。
最後に行ったのはずいぶん前になってしまった。

家でDVDを時々観たいけれど、2時間という時間がなかなか取れない。
もう少し落ち着いたら映画を観る時間もできるかな。
数年後、娘がもっと大きくなる頃には。
by shinobu_kaki | 2010-02-24 11:20 | 人生は映画とともに | Trackback | Comments(4)

「宮廷画家ゴヤは見た」

ミロス・フォアマン&ソウル・ゼインツの映画にハズレなし。
ついさっき「宮廷画家ゴヤは見た」を家で観た。
すごく面白かった!
ちょうど今、こういう映画を気持ちが欲していたのだ。
いやあ、観て良かった。

原題は「Goya's Ghosts」。
邦題は「家政婦は見た」みたいで個人的にはイマイチ。
しかしこの邦題が示す通り、
この映画のゴヤはあくまで時代の目撃者であって主役ではない。
メインとして描かれているのは18世紀動乱のスペインと、
為政者たちの激しい、壮絶なシーソーゲームである。
(以下、ネタバレ含みます)

もっとも激しい浮沈を見せるのが修道士のロレンソ(ハビエル・バルデム)、
彼は一度失墜してその身を追われ、フランスへと逃亡する。
しかし時はまさにナポレオンによる「侵略前夜」だった。
ロレンソは舞い戻った。スペインへも侵攻したフランス軍側の人間として。
かつて彼を追いやったグレゴリオ神父を裁判にかけ、
スペインに対し、教会に対し、華麗なる復讐を果たしたのだ。

そしてこの映画のもう一人の主人公、イネス(ナタリー・ポートマン)。
彼女は裕福な商人の家の娘だったのだが、
ロレンソの主導によっていわれなき「異端尋問」にかけられ、激しい拷問を受ける。
ナポレオン軍の進軍とともに獄中から解放されたのは投獄から15年後、
身も心もボロボロになった彼女は精神を病んでいた。
街が戦乱に覆われる中、イネスは獄中で産んだ自分の娘と、
その父親であるロレンゾをふらふらと探し始めるのだった。

そして王宮画家であるゴヤ(ステラン・スカルスガルド)は、
この2人の肖像画を描いた人物として登場する。
それぞれの激しい運命を「目撃」するのである。

18世紀の終わりから19世紀の始まり。
それはヨーロッパ中に革命がはびこる戦乱の世である。
こういう映画を観るたびに思うのは、
自分がこの時代に生まれていたらどうだったろうということだ。
それは暴力や死が、大々的に、身近にある恐ろしい時代でもある。
激しい時代である。
だが、今が、激しい時代じゃないなんて誰が言えるだろう?

「平和」の定義は「穏やかで幸せな時代」ということではなく、
狭義では「戦争のない状態」なのだそうだ。
そういった意味では今の日本は平和状態なのかもしれない。
血の流し合いがないだけ、穏やかな時代なのかもしれない。

しかし、思う。
昔と今では、激しさの種類が違うだけなのだと。
暴力の種類が違うだけなのだと。
ただ、痛みの種類が違うだけなのだと。

歴史というか、「過去」を扱った映画は、
こうして「認識の相対化」ができるから好きなのだ。
それはとりもなおさず、
「過去とは現在を映し出す鏡」だということなのである。

あと、見所のひとつとして、
当時の銅版画の制作過程がすごく克明に描写されていて、
この見事さだけでも一見の価値ある映画です。
「おお〜」とか声に出しちゃったもんね。
あとは、ゴヤ役のスウェーデン人俳優が伊丹十三に見えて仕方なかった。
並べるとそんなに似てないと思うんだけどね。


降りやまぬ雨の日曜日、
10ヶ月になったばかりの娘を腕に抱く、
そんな「平和」をかみしめながら。


『宮廷画家ゴヤは見た』(原題:Goya's Ghosts)
2006年製作(スペイン/アメリカ)
監督:ミロス・フォアマン
製作総指揮:ポール・ゼインツ
製作:ソウル・ゼインツ
脚本:ミロス・フォアマン他
出演者:ハビエル・バルデム、ナタリー・ポートマン
上映時間:114分
公式サイト
by shinobu_kaki | 2009-06-21 10:45 | 人生は映画とともに | Trackback | Comments(0)
思わず耳を疑った、今朝のニュース。

映画「ノルウェイの森」に松山ケンイチさん、菊地凛子さんら

耳を疑ったというか、「え?マジで」と思ったのである。
松ケンかー。
ちょっと意外だったな。
もっとナイーブな感じのキャストになるかと思っていた。

しかし松ケンはホント人気ですね。
出演作はwikipediaでチェックできるけど、まあ実に演技派です。
しかも「デスノート」のLや「銭ゲバ」に顕著なのだが、
ちょっとヘンテコな役がはまる変わったタイプ。
今回のトラン・アン・ユン監督がどう見たのかは不明だけど
(一応、下に松山ケンイチに関するコメントがあります)、
確かに今の日本の俳優で、学生役もこなせる程度に若く、演技派で、
何より旬のきらめきがあるといえば彼に落ち着くのかもしれない。

映画は興行だから、
いくら監督自身のイメージに合っていたとて、
広く世の中にアピールする配役でなければ、
観てもらえる映画も観てもらえなくなってしまう。
村上春樹という世界的作家の作品を映像化するのだから、
映画にマイナー臭を漂わせてはいけない。
そういった意味で、これは絶妙に計算されたキャスティングなのかも。

そしてヒロイン直子役には菊池凛子。
アカデミー監督賞受賞作の「BABEL」にも出演した、
要は「世界デビュー済み」の女優。
撮影にあたって体重を5キロ増やしたり、
聾唖者を演じるために日常からなりきって生活をしてみたりと、
いわば「デニーロ・アプローチ」を試みるような職人的気質があるようだ。
彼女は原作のファンで、どうしても直子役をやりたいと申し出たらしい。

主要キャストは以下のとおり。

ワタナベ…松山ケンイチ
直子………菊池凛子
緑…………水原希子
キズキ……高良健吾
永沢………玉山鉄二
レイコ……霧島れいか

キャスティングについての監督のコメントを、
シネマトゥディより引用。

(松山について)「会った瞬間、好きな俳優さんだと思った。
無垢な部分があり、純粋さを表現する能力があると感じた」。
(菊地について)「(出演作の)『バベル』を観たときは
直子という想像ができなかったが、オーディションビデオを見たら
近い雰囲気を感じ、3秒で直子になれると直感した」。
米国人と在日韓国人のハーフという雑誌ViViの専属モデル、水原にも
「雰囲気が新鮮で素晴らしい女性」とほれ込んでいる。


映画「ノルウェイの森」は2010年3月に完成、同秋公開予定。
楽しみですね。
by shinobu_kaki | 2009-05-14 12:04 | 人生は映画とともに | Trackback | Comments(2)
やっと観れましたジョン・ウーの「レッドクリフ」。
個人的漫画史でも「蒼天航路」がベスト5に入るであろうワタクシ、
あの「赤壁」を実写で撮りきった!と聞いては、
これはもう絶対観たい観ろよ観なければ、と思っていたわけです。

中国の歴史大作ものと言えば、
清朝末期を描いた「ラストエンペラー」や、
文化大革命を描いた「さらば、わが愛/覇王別姫」、
秦の始皇帝を描いた「始皇帝暗殺」などがあります。
中でもアカデミーを総なめにした名作といえば「ラストエンペラー」ですが、
これ、セリフが全部英語だったのが残念でした。
でもビジュアルは素晴らしく美しかったよね。
これはさすがベルトリッチ&ストラーロのコンビの面目躍如。
イタリア人のセンスの良さはハンパじゃありません。
そう思うと、ちょっと「レッドクリフ」は絵づくりがキレイじゃない。
もちろんお金をかけているし、凝っている。
でもベルトリッチ&ストラーロの絵画的な美しさには及ばない。
これはもうセンスの問題だから、仕方のない部分。
材料にものすごいお金をかけてもラーメンはラーメンなのだよね。

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周瑜:梁朝偉(トニー・レオン)

周瑜は日本で言えば義経とか沖田総司みたいなとこがある。
線が細くて、若き天才、そして薄幸の美青年だ。
そう思うとトニー・レオンはちょっと色気に欠ける。
イメージ的にはむしろ金城武のほうが周瑜っぽいかな。

孫権:張震(チャン・チェン)

小物っぽさが意外で、良かった。
でも孫権は実際、かなり酒乱の気がある人だったらしいから、
本当にああいう気の小さいタイプだったのかもね。

孫尚香:趙薇(ヴィッキー・チャオ)

小喬と対照的なおてんば娘。この人、少林サッカーで、
なんというか非常に形容しづらい役をやってましたね。
ちょっと菅野美穂的な猫顔。

小喬:林志玲(リン・チーリン)

確かにヒロインとしての品がある。アジア的美女。
なんかこの人の画像をデスクトップの壁紙にしている人が多いらしい。
や、僕じゃないです。

甘興(甘寧をモデルにした架空の人物):中村獅童

ずっとがんばってる顔をしていた感じ。
奥行きとか掘り下げとかはあまりない役でした。

孔明(諸葛亮):金城武

今回、ルックスがちょっと竹野内豊っぽくなってた?
骨太なメンツの中にあって、柔らかい印象の人を演じてました。

趙雲:胡軍(フー・ジュン)

三国志好きの友人は趙雲が好きだと言っていた。
腕が立って義に厚い。個人的には完璧すぎてあまり、という感じ。
僕はフリークスタイプが好きなのだ。

劉備:尤勇(ヨウ・ヨン)

顔にせつなさがにじみ出ていた。
「蒼天航路」で言うと公孫康ぽかった。

関羽:巴森扎布(バーサンジャブ)
張飛:臧金生(ザン・ジンシェン)

この二人はどんな作品でも全く変わらないなあ。

曹操:張豊毅(チャン・フォンイー)

「さらば、わが愛/覇王別姫」の役が好きだった。
あの印象があるせいか、実はナイーブなのではないかと思ってしまう。

献帝:王寧(ワン・ニン)

いやあ、パブリックイメージにぴったりでしょう。

夏侯雋(夏侯惇・夏侯淵をモデルにした架空の人物)
:胡暁光(フー・シャオグワン)

だから夏侯惇・夏侯淵が出てこなかったんだよね。
そのへんは残念。
水上戦ってことで、代わりに蔡瑁がよく出てきたりして。


で、感想としては、
なんか「タイタニック」観た後の気持ちから涙を抜いた、みたいな。
水上戦の迫力とか、ダイナミックな合戦とか、
よくもまあ、あれだけのスケールを映像化したよなあと、
素直に感嘆しつつ、でもそれ以上ではないのよね。
こういう感想の人は多いのではないだろうか。
しかも、僕は三国志好きだからまだ楽しめる部分が多いけど、
そういった情報なしで観に行った人はどうだったのかなあ。
by shinobu_kaki | 2009-05-12 18:05 | 人生は映画とともに | Trackback | Comments(2)

映画「デス・プルーフ」

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とにかくやたら痛快、
クエンティン・タランティーノ監督の「B級」カーアクション映画。


…と、上記でレビュー終えてあとは観てくれ!
という感じでもいいのだけど、それじゃーアレなので少し。

あえて70年代、そしてB級のテイストで固められた映画。
ここで言う「B級」とはもちろんランクじゃなくて、「低予算映画風」ということね。
正式には「デス・プルーフ in グラインドハウス」というタイトルだ。
このグラインドハウスとは、かつてB級映画などを2~3本立てで上映していた
アメリカの映画館のこと。日本でも2本だての映画館とか、あるよね。
つまりロバート・ロドリゲスの「プラネット・テラー」などとの併映プログラム、
という企画のもとに製作されている映画なのである。
wikipedia-グラインドハウス

全編にわたる「遊び」をチェックしていくと色々ある。
フルデジタルのくせにわざとノイズを入れたりフィルムの傷を表現したり、
意図的に安っぽく作ってあるのはこの監督の嗜好だ。
オープニングクレジットの書体も、非常にざらざらとして古っぽい。
あの「ジャッキーブラウン」を観てもわかるように、こういうの好きなんだね。
僕なんかは「レザボアドッグス」「パルプフィクション」くらいの、
ちょっと抑制の効いた処理のほうがぐっとくるんですけど。

タイトルの「デス・プルーフ」とは「耐死仕様」ほどの意味で、
これはカート・ラッセル演じる男が乗る殺人カーのことを指している。
車が「デス・プルーフ」なので、ぶつけても何をしても相手だけ殺せるというわけ。

序盤の「くだらないおしゃべり」はちょいと退屈だが(まあいつものことだが)、
後半のスピード感とヒネリのない痛快さはとにかく楽しい。
「キルビル」のユマ・サーマンもそうだが、タランティーノ監督の映画は、
キッタハッタの世界で女性が活躍するものが多い気がする。
タフなヒロインが活躍するという話はハリウッド・メジャーでは少ないのだ。
個人的にはリー(上の画像の左、チアガール姿の女の子)が、
“質草”として預けられた後どうなっちゃったのかが気になります。


「デス・プルーフ」

監督・脚本:クエンティン・タランティーノ
製作総指揮:ボブ・ワインスタイン、ハーベイ・ワインスタイン
出演:カート・ラッセル、ゾーイ・ベル、ロザリオ・ドーソン、
バネッサ・フェルリト、ジョーダン・ラッド、ローズ・マッゴーワン、
シドニー・タミーア・ポワチエ、トレイシー・トムズ、
メアリー・エリザベス・ウィンステッド、クエンティン・タランティーノ
製作国:2007年アメリカ映画
上映時間:1時間53分

クエンティン・タランティーノ単独インタビュー(シネマトゥデイ)
クエンティン・タランティーノインタビュー(eiga.com)
by shinobu_kaki | 2009-05-06 08:04 | 人生は映画とともに | Trackback | Comments(0)

レッドクリフ

ジョン・ウーの「レッドクリフ」が気になっているんだけど、
曹操役は張豊毅(チャン・フォンイー)なんだ。
ますます観たくなった。

この人、さらば、わが愛/覇王別姫の段小楼役が良かった。
あの、タフそうに見えて弱い感じが。

曹操を演じる人には、どこか非道な部分が必要というか、
ピカレスクの仮面をちゃんとかぶらないといかんと思うけど、
張豊毅(チャン・フォンイー)の曹操はどうだろうか。

一説によると、この「レッドクリフ」の曹操役を
渡辺謙が演じる話があったらしい(びっくりである)。
まったく合わないと思うんだけどねえ。

ソースはいつものウィキペディアです。
♪そう、ウィキペディアに書いてあった〜(書いてあった〜)

↑分かる人だけクスッと笑ってください…。(モーニングの読者とか)
by shinobu_kaki | 2008-10-28 12:22 | 人生は映画とともに | Trackback | Comments(6)

フルメタル・ジャケット

スタンリー・キューブリック監督、1987年のベトナム映画。
良く晴れた爽やかな日曜の朝、
眠る娘を抱きながらベトナム戦争の映画を観るというのは、
やけにシニカルというかピースフルというか悪趣味というか、
なんとも言えないシチュエーションではある。
娘がぐずるとその度に一時停止してあやしながらだから、
かなり細切れ・ブツ切れにての鑑賞ではあったが。

この映画は前半の海兵隊訓練のパートと、
後半のベトナムを舞台にした実戦のパートに2つに分けられる。
違う映画と言ってもいいくらいがらりと変わる。

「シャイニング」のオープニングの車のシーンから思っていたが、
キューブリック監督の撮る映画は、とにかくカメラが美しい。
構図といい色調といい、「これしかない」という画で出来ている気がする。
だからテーマが何であれ、観ること自体が快適なのである。
この「フルメタル・ジャケット」においても、
海兵隊の一糸乱れぬ過酷なマスゲーム的訓練のシーン、
後半のヘリから眺めるベトナムの森にかかるモヤのシーン、
そして戦火の逆光の中、ミッキーマウスマーチを歌いながら行進する、
ちょっとした奇跡のようなラストシーン、どれもとても美しい。

小説などと違い、映画はビジュアルも含めた芸術表現である。
観るものの想像力で補完されるのではなく、
ビジュアルそのものまで観客に提示されるのが映画なのだ。
当然、圧倒的なビジュアルというのは映画の大切な要素なのであって、
ことさらにキューブリックはその部分に妥協を許さなかったのだろう。

さて、フルメタル・ジャケットと言えば、ハートマン軍曹である。
訓練中、新兵たちを痛快なまでに徹底的にこき下ろし、
人格を否定するほどの罵詈雑言を非常に「スムース」に連射する彼は、
世界中に熱狂的なファンを持つという。
まあ僕が言われるほうだったらたまったもんじゃないだろうが、
はた目で見ている分には彼の反省や自省、
そして一切の迷いのないキャラクターは意外なほど気持ちがいい。
他人を罵る文句が次から次へとマシンガンのように出てくる様は、
なんだか音楽的ですらある。ラップ的なのだ。

ちなみにこのフルメタル・ジャケットだが、
僕らのような「初期ファミコン世代」からすれば、
このネタとは切っても切り離せないんですよね。

youtube ファミコンウォーズCM
by shinobu_kaki | 2008-10-19 10:41 | 人生は映画とともに | Trackback | Comments(0)
起きだしてくれた嫁による授乳も済んで、
すやすやと眠る体長50cmほどの娘を膝の上に置き、
愛機のMacでもってあれこれ映像を観ている。

是枝裕和の映画のDVD「DISTANCE」をすごく久しぶりに観る。
ARATAは「ピンポン」の時のがルックスがいいね。
あと伊勢谷友介の演技が自然過ぎて、例えば兄役の俳優の普通の演技が、
ものすごく作為的にすら見えてしまう。伊勢谷、恐るべし。
相変わらず是枝映画は静かなのにじっと見てしまう磁力がある。

ずっと前に観た映画「カストラート」をyoutubeで探す。
youtube Farinelli - Son qual nave ch'agitata
ファリネッリが歌うシーンのたび、なぜか娘が突然「びくっ」と反応。
この歌声は本物のカストラートを声を当てているらしい。なんかあんのか。
ちなみにカストラートについては以下を参照。
wikipedia-カストラート

そんなこんなで張國榮(レスリー・チャン)の映画映像を探していたら、
なぜだか山口百恵の「さよならの向こう側」がヒット。
youtube さよならの向こう側
「懐かしの映像」か何か、昔のテレビの特集で見て以来だなあ。
もっと最後のほう、きちんと歌い上げてるイメージだったんだけど、
記憶ってあいまいで、実はそうでもなかった。
気丈に歌っているが、わりかし泣き崩れている。

昔のアイドルというのは今と文脈がけっこう違っていて、
もっと水商売の匂いがするというか、
設定しているファン層も、それなりの年配の男性がターゲットな感じ。
はっきり言うと「おっさんが好きそうな女性が選ばれている」と思う。
メイクもそうだしね。今見ると「キツくてケバい」のである。
だって、上にあるリンクのyoutubeに出ている山口百恵、
これでまだ21歳(!)だからね。驚いてしまう。

この頃の「アイドル」のイメージ戦略に比べると、
今のアイドルは総じて「子供」「女の子」として打ち出されていて、
(厳密には今は「アイドル」という存在はいないという議論はさておき)、
またそうでなければ売れないのだと思う。
ちょっとロリコン的に、10代に見えるくらいが善しとされている。
これは「時代の気分」というものなので、また変わって行くはずである。
昭和方向への揺り戻しがあるのかどうかはわからない。
むしろ2次元だ何だという今の感覚からすると難しい気もするが、
時代における嗜好は揺り戻すと言われるので、
なんらかの形での昭和回帰はあるのだろうけれど。

そして今の時代、「アイドル」という職業はいない、という話。
これは始めると長くなりそうなので改めたいが、
だいたいが皆、「手に職」をつけている留保付きの「アイドル」な気がする。
強いて言えば男性アイドルとしてのジャニーズがそれに当たるか。
ちなみにSMAPは「マルチな活動をするダンサー」であり、
アイドルというには(年齢的なアレもあるが)ちょっと「動きすぎ」とも思う。
「キャーキャー言われる国民的人気者」をアイドルの定義とするならば、
今は嵐とかKAT-TUNとかあのへんになるだろう。
(「国民的」かどうかはかなり怪しいけれども)。それか韓国俳優。
そしてアイドルが、「幻想を抱いているファン」の存在を不可欠とするならば、
嗜好が細分化され情報がオープンにされがちな今の時代、
あらためて女性アイドルというのは難しいと思うね。
それは、男性が女性アイドルを見る時に切り離せない「セクシャルの部分」が
密接に関係していると思うのだが、その話はまたいずれ。
by shinobu_kaki | 2008-10-13 11:13 | 人生は映画とともに | Trackback | Comments(0)
TSUTAYA DISCASで借りたDVD。
昼から娘を膝の上に乗せて観たのだが、
映画の終わりまでの2時間ちょい、娘は一度も起きなかった。
これは珍しいことだ。

映画の感想。
これだけの登場人物とエピソードを一本にまとめたのは、
かなりの力量と言わねばならない。面白かった。
主にキャストの面で、かなり贅沢な映画だったと思う。

●申し分のない副支配人 - 新堂平吉(役所広司)
 本作の主人公的位置づけだが、群像劇という映画の性格上、
 一登場人物に留まっている。いかにも誠実で信頼の置けるタイプ。
 部分的に破綻を見せるが、その破綻の方向がとても三谷幸喜くさい。

●議員の元愛人、今は客室係 - 竹本ハナ(松たか子)
 キレのいい啖呵がよく似合うのはさすが。
 戸田恵子と並んで、本作でもっとも魅力的な女性、という感じ。

●歌を愛するベルボーイ - 只野憲二(香取慎吾)
 どんな格好させても似合う人だね。

●能天気な総支配人 - 二階堂源一(伊東四朗)
 「ミンボーの女」でもそうだが、見ようによっては強面になるよね。

●アシスタントマネージャー - 矢部登紀子(戸田恵子)
 かなりのハマり役だったと思う。ナイスキャスト。こういう人いそう。

●怪しい、料飲部副支配人 - 瀬尾高志(生瀬勝久)
 「生イカが突っ立ったような」というのか?
 一回だけいいとこがありました。

●ウェイター - 丹下二郎(川平慈英)
 ハッピーエンドで良かった良かった。
 でも、女性的にはたしかにくどい?

●ホテル探偵 - 蔵人(石井正則)
 なんとなく謎の役回り。

●筆の達人筆耕係 - 右近(オダギリジョー)
 オダギリだったのか!使い方が贅沢すぎ。

●館内アナウンス(清水ミチコ/声のみ)
 声だけって。

●人生崖っぷちの汚職国会議員 - 武藤田勝利(佐藤浩市)
 設定に合ってた。というか合わせてた、か。
 役名の由来はやっぱり「後藤田正晴」だよね。

●議員の秘書 - 神保保(浅野和之)
 この人は「12人の優しい日本人」の印象につきる。

●神出鬼没のコールガール - ヨーコ(篠原涼子)
  最初は誰かなーと思いました。
 コールガールという微妙なあたりをてらい無くできるのはさすが篠原。

●堀田由美の現夫、マン・オブ・ザ・イヤー受賞者 - 堀田衛(角野卓造)
 飛ばしてたねー。

●事故に遭った大富豪 - 坂東健治(津川雅彦)
 この人だけでギャラはいくらなんだ、といらぬ心配をしてみたり。

●謎のフライトアテンダント - 小原なおみ(麻生久美子)
 売れてますよね。普通っぽかったが。

●飯島直介(田中直樹/「みんなのいえ」からのゲスト出演)
●飯島民子(八木亜希子/「みんなのいえ」からのゲスト出演)
 「あっ、いる!」と思った(笑)

●悲鳴を上げる女性(高島彩)
 本当に悲鳴を上げるだけでした。

●死にたがる演歌歌手 - 徳川膳武(西田敏行)
 「感じの悪い部分を見せる」→「嫌な目に遭う」というバランスを順守。

●演歌歌手の付き人 - 尾藤(梶原善)
 なんか異様な存在感があった。

●一九分けの芸能プロ社長 - 赤丸寿一(唐沢寿明)
 これを唐沢にやらせるあたりがまさに「贅沢」。

●スパニッシュマジシャン - ホセ河内(寺島進)
 ジャージのマジシャン役も違和感なし。

●不幸せなシンガー - 桜チェリー(YOU)
 最後に全部持って行きました。「リトル・ヴォイス」みたいで良かった。


紋切り型な表現で恐縮だが、ものすごくおかずの多い弁当を食べたような、
中国の満漢全席のような(食べたことは無いが)、とても満足感あふれる一作。
自分が映画監督だったら、これ一作で終わっていいんじゃないかくらいの、
かなり賑やかで華やかな映画でした。

今日は雨ということもあり、
夕食用の買い物以外では外に出なかった日。
娘はついさっき起きた。6時間近くぶっ続けで寝たことに。
よく眠ったねー。
by shinobu_kaki | 2008-09-21 17:12 | 人生は映画とともに | Trackback | Comments(3)

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