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夢二十四夜。

夢を見た。


小学校の同窓会は初めてだった。
もしかしたら何度も開かれていたのかもしれないが、
郷里を離れて久しく、その実家も今はなく、
新住所の連絡もしなかった僕には、
通知が届かなかったというのもあるだろう。

そういう意味では、今回は本当に久しぶりの顔に会うことができた。
ただ通常の同窓会と違うところは、
体育館ほどもある広さの建物に売店がいくつも入っているような、
一種のフードコートのようなスペースに、
みんながてんでばらばらに座っていることだった。

少し遅れていった僕はニコニコと、
あちらに座ってうどんをすすっているタカシや、
机に突っ伏して居眠りしているヒロシや、
みんなから離れて子供と遊んでいるマキコたちに次々と挨拶し、
「久しぶりだね」なんて懐かしく声を交わした。

さて、ハジメである。
彼は東京へ出ているはずだ。
つまり僕と同じで上京組なのである。それは最近知った。
しかも世田谷区に住んでいるという。
世田谷区なら、僕も以前住んでいたことがある。

「やあ、久しぶり」
「おお、懐かしいな」
「元気か?」
「まあな」
「そういえばお前、東京にいるんだって?」
「おう、そうだよ」
「俺も今はあっちに住んでるんだ。場所は」
「世田谷区なんだけどな」
あたりだ。
「世田谷か。昔俺も住んでたよ。今は郊外だけど」
「マジか」
「○○っていう駅のあたりなんだけど、知ってるか?」
「いつも車だからな。駅のことはわからん」
「街道沿いにメシ屋があるだろう。○○○っていう」
「おお、それは知ってるよ。時々食いに行ってる」

「ねえ、ちょっと」
知らない女性が現れた。
ハジメの恋人か奥さんらしかった。
なんだか用がありそうだ。

「じゃあな、ハジメ、縁があったらまた向こうで」
僕はそう声を掛けると、
何せだだっ広いこの体育館のような建物の中で、
たった18人の同窓会がなぜ行われているのか不思議にも思わないまま、
また別の幼馴染のいるテーブルへと向かって歩く。

さっきはああ言ったが、ハジメとは会うこともないのだろう。
それはわかっている。
子供のころにハジメと遊んだような記憶は薄く、
別にウマが合ったというわけでもない。
大人になってもそれはおそらく変わらない。
向こうもそう思っているであろうことがなんとなく感じられた。
それでいい。
縁なんて、誰とでもあるようなものではないのだ。
by shinobu_kaki | 2011-02-03 07:55 | 夢十夜 | Trackback | Comments(2)

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