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声なき世界。

2011年6月2日、小雨の夕方、
某社における打ち合わせあたりから、
微妙に喉が痛くなりはじめ、
これはひょっとして風邪というやつかなと思い、
常に携帯している新しいマスクをおもむろに取り出し、
何食わぬ顔で打ち合わせを続ける僕だった。

途中から、
その場にいた数人がケホケホと咳き込んだりしていたのだが、
正直なところ、
誰がその風邪の菌を打ち合わせに持ち込んだのかはわからない。
さらに言えば風邪なのかどうかもわからない。
しかし2時間を超す打ち合わせが終わり、帰路についた頃には、
僕の声は完全に閉じられていた。
声が出なくなっていた。

諸症状としては、唾を飲み込むたびに喉が痛い。
それもけっこうな痛さ。
しかし、それだけ。
風邪に見られるようなだるさであったり頭痛であったり、
関節の痛みであったりといった症状は見られない。
喉だけだ。
喉だけが痛い、そして声が出ない。
それだけ。

翌朝、つまり今朝のことになるが、
会社に行く前に耳鼻科に寄った。
何かあった時に子どもが世話になっているところだが、
自分自身は1年ぶりくらいだ。
ブランクがある。診察券はもうない。
幸いそれほど混んではおらず、
よしながふみの対談集のページを繰りながら待合室に座っていると、
ほんの10分程度で診察の番がまわってきた。

椅子に座る。
少し神経質そうな医師が「口を開けて」とやる。
開ける。
「あーと言ってください」
あー。
「いーと言ってください」
いー。
医師が苦笑。
なぜだかわからない。
「ぜんぜん見えない」のだそうで、
内視鏡で見てみることにした。
鼻から入れるやつだ。

実は口から入れるいわゆる胃カメラは経験があるが、
鼻から入れる内視鏡は初めてだった。
もちろん喉までのもので、もっと奥、胃のすみずみまで、
苦痛に耐えながら内臓を覗かれるものではないもの、
それでも鼻から管を入れられるというのはそれなりに嫌なものだ。

鼻の内視鏡と口の内視鏡、
どちらがしんどいかというのは人によって違うようだが、
自分の場合、この鼻のは大して辛くなかった。
管が細いのか?わからない。

どちらかというとあっけなく「撮影」は終わり、
医師の説明を聞きながらリプレイ。
「これがね」と資料を取り出してきたのだが、
見ると喉頭がんの事例やポリープの事例。
ぎょっとするが、
「こういうのは見当たりませんので」
なんだよ。
結局腫れも大したことなく、事なきを得て、
吸入と処方箋のみで解放。

個人的には医者にいったらその場で治療しちゃってほしいクチだ。
だからすぐに点滴を打ってくださいと言うし、
この喉の件なら薬を、ほらあるじゃない、
先についたガーゼみたいなのに甘苦い何かをつけて喉の奥にぐいっと、
そういう即効性のありそうなことをしてほしかった。
まあでも仕方ない。
こういうのは医者によるものだ。
主義。ポリシー。

というわけで近くの薬局で処方箋をもらい、
毎食後に飲む事に。5日分。
でもまあ前述のような喉以外は至って健康に思われ、
それがむしろ口惜しいね。


以上、ちょっとした備忘録。
by shinobu_kaki | 2011-06-03 16:40 | ライフ イズ

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