2004年 11月 24日
祭りの後の。横浜Fマリノス×アルビレックス新潟
KさんがJリーグ観戦に誘ってくれた。
いつもオークションでチケットを入手するKさん、
今回ゲットできたのは2枚、ということで僕とKさんの2人だ。
天気は快晴。待ちあわせはラーメン博物館前。
が、ラー博の長い行列と各店「1時間待ち」の看板に入店をあきらめ、
違うラーメン屋で昼飯。歩いてスタジアムへ向かう。
広い横浜国際競技場をぐるりと周り、ゲートをくぐる。
「SS席やで」
チケットを安価でゆずってもらい、応援グッズを受け取る。
横浜Fマリノスのホームなので、青い紙のボード。
日本代表・中澤のカードのおまけつき。
SS席はホントに近い。
昔、柏スタジアムの近さにびっくりしたことがあるが、
柏はサッカー専用なのでトラックがない。
横浜は競技場仕様のためトラックはあるのだが、
SS席となるとさすがに近い。しかも記者席の前の席だった。
観客の数はもちろん横浜が多いが、
新潟の応援は一人ひとりの声が大きく、熱い。
ビールを飲みながら試合開始を待つ。
モー娘。のフットサルイベントは終わった後らしかった。
まあ、別に興味ないしね。
※その時のモー娘。へのマリノスサポーターのヤジがひどかったらしい…。
「誰が出るかねぇ」
「久保は?」
「ケガや。無理」
「アンジョンファンも?」
「あいつもケガや」
「奥とか」
「出るかなあ。新潟は誰がいるんや?」
「…知りませんネエ」
結局、久保もアンジョンファンも奥も出てはこなかった。
新潟の選手で知っているのは恥ずかしながら元日本代表の山口素弘くらい。
横浜は中澤・松田・那須・上野と有名どころが多い。
数日前に浦和が後期優勝を決めてしまったため、今日はいわば消化試合。
ベストメンバーは、まあ始めからあきらめていた。
試合が始まった。
3人のFWを擁し、徹底的にカウンターを狙う新潟と、
DFに優秀な人材を揃える横浜。
速攻と遅攻。対照的な両チーム。
チャンピオンシップ出場が決まっている横浜にとってみれば、
攻撃力に優れた新潟は「仮想浦和」だとも言える。
しかし新潟の攻めはスルドク、横浜の守りは薄かった。
前半23分、新潟のキャプテン・山口素弘が正面から持ち込んで、
思いっきりぶち込んだ。1-0。
新潟は再三鋭いカウンターを見せる。
攻めは速く、迫力があってなかなか見ごたえがある。
なかでもFWのファビーニョのクイックネスがよく目立つ。
対して横浜は元気が無い。
攻撃に決め手が無く、左のドゥトラからのクロスに誰かが合わせる、
といった漠然とした攻めの形が多く見られる。
松田が長いボールを何度も前線に送るが、
FWに怖さが無く、どうしても単調な印象である。
それでも横浜はチャンピオンシップを闘う強いチーム。
時に中央からするすると入り込み、決定的なシュートを放つ。
しかし、シュートはバーを叩く。もう一度。またもバー。
神は新潟の味方なのかもしれない。
1-0のまま前半終了。
「先月、仕事がらみで韓国へ行ったんよ」
「そうですか」
「そこで会ってな、ヨン様 に」
「…?」
「本物と握手した。パーティで」
「なんですとー!」
サングラスに帽子という格好だったらしいが、
印象としてはすらりとした人だったとのこと。
「本物」に会ったってのはスゴイ。
メンバー交代無しで後半が始まった。
セットプレーの度に中澤が上がる。「ボンバー・ヘッド」を期待してしまう。
残念ながら今回は決まらなかったが(惜しいのはあった)、
競り合いでの中澤は笑ってしまうほど強いのだった。絶対負けない。
横浜は後半23分、交代出場の坂田がすぐに決め同点とするが、
その5分後、新潟の鈴木に角度のないところから綺麗に決められ、
1-2と再びリードされる。岡ちゃんは選手交代のカードを何枚か切るが、
新潟のGK、野澤の好セーブ連発、またPK失敗なども響いて結局1-2で横浜敗戦。
新潟の勝利は番狂わせとも言える。
あと、横浜はFKを蹴れる人材を欠いたのが痛かった。
「このFK、俊輔やったら入れるで」
「うーん、入れるでしょうね」
「ベッカムでもええけどな」
「そりゃーそうですよ(笑)」
横浜の試合をよく見ているわけではないが、
人材を豊富にかかえる横浜は、相撲でいうと「寄りきり」のタイプ。
じわじわと押して最終的には勝っているという横綱相撲スタイル、
そんなふうに思った。
後半、松田が上がりっぱなしなのが可笑しかった。
まあ、前線が当てにならないってのは分かる気がする。
途中でドリブルでスイスイと何人か抜いていったりね。
松田は上手いんだけど、どこまでできるのか良く分からない。
いつも、もっと出来るんじゃないかと思わせる。
「一番の収穫は、けが人が出なかったこと」とは試合後の岡ちゃん。
横浜にとっては不本意な試合だった。
来月のチャンピオンシップ。浦和有利は変わらないんだろうな。
薄暮にウツクシく光る午後5時のスタジアムをあとに帰りました。
Kさんにいただいたホッカイロをもみながら。