2006年 06月 16日
雨とひらがな。
なんだかかえってあきらめがつくということもある。
どこかに行こうにも雨だからたのしくなく、
ならばいっそ家のなかでしんしんと酒でものんで過ごそうかと、
腹のすわったわりきりができる。
ものごとははじめからはっきりしておいてもらったほうが、
きっぱりといさぎ良く過ごせるというものだ。
ところで上の文章で「いさぎ良く」と書いた。
賢明なひとなら見やぶったものと思うがこれはまちがいである。
いさぎよく、は「潔く」と書く。よって、
「『いさぎ』って、なんだろう」などとなやまなくてもよいのである。
てんぷらの『ぷら』にねむれぬ夜をすごす必要がないのとおなじだ。
なお、仕事の日は雨などあまり関係がない。
行きとかえりと昼の、みじかい時間に傘がいるかどうか。それだけ。
いやなのは平日晴れて、週末だけ雨ふりのパターンだ。
非常に損をした気持ちになる。
あと、意識的にひらがなの多い文章にしようとすると、
ひらがな用の言葉を選ばなければならないことがこれを書いてわかった。
なかなか難しいものである。
タイピングすると自動で漢字に変換されるのが常であるため、
ひらがなのたたずまいであろうとするのは逆に意識しなければできない。
川上弘美は流麗にこれをやっている。