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刑務所+サッカー+ガイ・リッチー=「ミーン・マシーン」

極めてシンプルな、男性好きのする映画である。
この映画の構成要素は、上記のタイトルのみで表現しきれるほどだ。
すなわち、
刑務所+サッカー+ガイ・リッチー=「ミーン・マシーン」。
(ガイ・リッチーは監督ではなく製作総指揮)。

刑務所+サッカー+ガイ・リッチー=「ミーン・マシーン」_a0022014_11235850.jpg

「ミーン・マシーン」と呼ばれたダニエル・ミーンは、
イングランド代表のキャプテンにまで昇りつめたサッカーのスター選手。
しかし八百長に手を染めるなど堕ちていった彼は、
酒を飲んで警官に暴行、ついに刑務所行きに。
誰もが知るスターである彼は刑務所内でもよく目立ち、
所長には看守サッカーチームのコーチを頼まれる。
そこでミーンは「看守vs.囚人」のサッカーの対抗試合を提案、
もちろんミーンは囚人チームのエース。
しかし11人揃うのか?まずはメンバー集めから始まった!

…みたいな話。とてもシンプルである。
ちなみにダニエル・ミーンを演じたヴィニー・ジョーンズは、
俳優になる前は本当にプロ・サッカー選手だったということで、
ボール扱いがとても上手い(野球のボールでのリフティングのシーンもある)。
サッカー選手から俳優、という経歴で思い出すのはやはり、
元フランス代表で、マンチェスターユナイテッドに君臨したエリック・カントナ。
カントナもなかなかの悪人面だし(失礼)、
主演はカントナでも面白かったかもしれないね。
まあ、彼の演技がどの程度イケるのかは知りませんけど。

「個性豊かな寄せ集めサッカーチーム」と言えば、
あの「少林サッカー」を彷彿とさせる部分もあるけれど、
ああいった「漫画系」ではないです。ボールが炎に包まれたりしないし。
でも、この「ミーン・マシーン」も現実の範囲内でかなり無茶苦茶ではある。
看守と囚人ですからね。囚人にしてみれば日頃の憂さを晴らそうと、
そりゃあ思いっきりアレしたりコレしたりするわけです。痛そう。
しかし実際のプレーに関しては、なかなかテクニカルだったりして面白い。
丸々と太った囚人が、鮮やかなボール扱いをする様は新鮮だったりする。

カットの多いスピーディな映像、そして音楽はやはりガイ・リッチー。
教訓も思想もなく、楽しくゆるく観られる100分間。
いや、教訓は得ようと思えば得られないこともないな。
「警官を殴るのはやめましょう」とか、
「友情を大切にすると、後で良いことがあります」とか、
「どんなやつでもイザとなったら役に立つ(かもしれない)」とかね。

それにしても「ミーン・マシーン」というタイトルだけだと、
何の映画だかわかんないね。
前にウェブで、サッカー映画について調べていたらこの名前が出ていて、
ああ、サッカーの映画なんだと初めて知ったくらいである。
こういうタイトルこそ邦訳して欲しいと思うけれど、
ガイ・リッチーの映画は邦訳しないほうがクール、という解釈なのだろうか。
Lock, Stock and Two Smoking Barrelsなんて、
「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」とそのままだしね。
まあ、長いながらもこのリズム、この音感が良いというのはある。
by shinobu_kaki | 2007-01-08 11:32 | 人生は映画とともに

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