2007年 06月 06日
世にもおかしな将棋の戦法。
ルールくらいは知っていても将棋のあれこれについて詳しいとは言えない。
だから将棋の戦法の名前が、こんなに面白いなんて知らなかった。
知ってる人にとっては珍しくもなんともないのかもしれないけれど、
僕のように「将棋慣れ」していないシロウトにとっては、とても新鮮で面白い。
以下は全て、れっきとした将棋の戦法の正式名称だそうです。
「雀刺し(すずめざし)」
(説明は以下すべてwikipedia「将棋の戦法」他より)
1筋に飛び道具と呼ばれる飛車・角行・香車などを集中させ、
一点突破を狙う作戦。名前の由来は、6八、または7九にいる角行が
1三の地点を狙う格好が、ちょうど雀を捕らえるときに
槍を斜めに構える姿に似ているからだといわれている。
正直、 6八とか7九とか言われてもピンとこないが。
雀を捕らえるのに槍を使用するというのはどうなんでしょうか(←そこかいっ)。
「森下システム(もりしたシステム)」
森下卓が開発したためこの名がつく。
森下システムの骨子は相手の態度を見てから
先手が態度を決めるものであり、
銀は4八のままで玉の囲いを優先させ、
後手の作戦次第で、あるときは▲5七銀~▲6六銀右と活用し、
またあるときは(以下略)。
…なんだかよくわかりません。
将棋に「システム」ってのが面白いと思ったけど。
「棒銀(ぼうぎん)」
銀将を棒のようにまっすぐ進めて攻めることからこの名が付いた。
対居飛車の戦法と対振り飛車の戦法がある。
名付け方が非常にシンプルですね。
「カニカニ銀(かにかにぎん)」
▲5九玉、▲4九金、▲6九金を動かさずに
飛車を5筋に振り(中飛車)、左右の銀を▲4六銀、
▲6六銀の位置まで繰り出して攻撃に参加させる。
敵陣の中央突破を目指す攻め重視の戦法である。
カニカニって!!
「後手番一手損角換わり(ごてばんいってぞんかくがわり)」
角換わりの序盤において、先手が2五歩を突いたタイミングをみはからって、
後手から、角交換をして、手損をする戦法。
そのまんまですな。
「塚田スペシャル(つかだスペシャル)」
駒組みを始めるかいなかのところで仕掛ける。飛車先の歩を交換して、
△6四歩と▲3八銀、1筋の端歩を付き合って、再度▲2四歩と当てる。
△同歩、▲同飛と進み、後手の6四の歩と端攻めを狙う。
システムとかスペシャルとか、
将棋界の人ってこういうのが好きなのか。
「かまいたち戦法(せんぽう)」
アマチュアの鈴木英春が開発した。5六歩、5七銀を基本形とする。
先手番では7六歩、後手番では6二銀が初手である。
やっと将棋っぽい名前が…(←偏見?)。
「ミレニアム囲い(みれにあむがこい)」
振り飛車戦法に対する居飛車側の囲いの一つ。
2000年頃よりプロの間で意識的に指され始めたことにより
ミレニアムと呼ばれるが、「かまくら」「カマボコ」「トーチカ」
「三浦囲い」などとも呼ばれる。
ミレニアムですか…そういえばミレニアムっていう名称もめっきり見ませんね。
まあ、当たり前っちゃ当たり前ですが。
「ゴキゲン中飛車(ゴキゲンなかびしゃ)」
飛車を5筋に振る(移動させる)中飛車に分類される。
羽生善治は、「おもしろい戦法だと思うが、
あまり指す人は居ない」と評している。
これまたすごいネーミングセンス。だってゴキゲンだよ。
どうするよ(どうもしません)。
「中田功XP(なかたいさおエックスピー)」
三間飛車での居飛車穴熊攻略法として注目されている。
プロ棋士の中田功が創案したので、
彼のニックネームから「コーヤン流」とも呼ばれる。
ちなみに、「XP」はオペレーティングシステムの
「Microsoft Windows XP」から取ったものである。
工工エエエエ(´Д`)エエエエ工工
「鬼殺し(おにごろし)」
奇襲戦法である。売り文句が
「この戦法を使えば鬼も逃げ出す、鬼も倒せる」
ということから、この名がついたとされている。
日本酒のようだ。鬼殺し。
「箱入り娘(はこいりむすめ)」
舟囲いから、5八の金を6八へ移動させた形の囲い。
舟囲いよりは固くなるが、あまり実戦では見られない。
…可愛らしい戦法です。箱入り娘。娘じゃなくてもいいと思うが。
「串カツ囲い(くしかつがこい)」
穴熊囲いと非常によく似ているが、
9九の玉将と9八の香車の位置が逆になっている。このことから、
香が玉を串刺しにしているように見えるので、この名前がついた。
串刺しはいいですが、何もカツじゃなくても良さそうなものです。
でも串カツじゃないといけない何かがあったのでしょうね。
…疲れたのでこのへんにしておきます。
こういうのを見ていると、
実は将棋ってとても愉快なゲームなのではという気がしてきますね。