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浦和レッズのACL優勝。

浦和レッズがJリーグのお荷物球団だったことを考えると、
今回のアジアCL優勝という偉業はなんだかしみじみしてしまう。
浦和は12月7日からのFIFAクラブワールドカップにアジア代表として参加する。

浦和には、確かにメンツが揃っている。
DFには坪井、闘梨王の日本代表勢、
MFも鈴木啓太、阿部、相馬、長谷部、とこちらも代表および代表クラス、
FWには永井と田中というスピードのある選手がいて、
外国人もポンテ、ワシントンの2枚看板は強力だ。

特に闘梨王は中澤と並んで日本代表に外せない大型DFだし、
下手だ下手だと言われ続けた鈴木も今や日本の中軸である。
日本が準優勝したかつてのワールドユース準決勝において、
ウルグアイから決勝ゴールを奪った永井の決定力は大したものだし、
(永井は運も持っていると思う)、元ブラジル代表のワシントンはもとより、
2002年のチャンピオンズリーグで旋風を起こしたレバークーゼンで、
ベルバトフらとともに強力な前線を形成したポンテも欠かせない。
ポンテはブラジル代表にこそ呼ばれていないが、
ブラジルでいう「ポンタ・デ・ランサ(槍の穂先)」という司令塔的なポジション、
日本でいうと中田英寿にプレースタイルが似ていて対人にも強く、
いよいよという時に自分で試合を決めることができる力もある。
(中田英寿はこの「自分で試合を決める」ということが意外なほどできなかった)。
このポンテがいたことは浦和にとってまさに僥倖、
なぜかパッとしない小野の穴を補ってあまりあるというわけだ。

かつては2部降格の辛酸もなめた浦和だが、
ここに来て黄金期とでもいうべき強さを手に入れた。
やはりアジア王者となった99年のジュビロ磐田ほどの華麗さはないが、
(メンツは名波、藤田、高原、福西、奥、そしてゴン中山!)、
今回の浦和も立派に「強者のチーム」ではあった。

しかし、なにしろサッカー界も栄枯盛衰の波が激しい。
今はJの「2強」である浦和レッズとガンバ大阪、
どちらも下位が定位置の「弱小チーム」だったことを思えばなおさらだ。
だって、あのヴェルディが2部に落ちたりするのだからね。
今日の王者が明日の弱者になっていてもおかしくない世界なのだ。
だからこそ今度の栄誉は素直に喜ぶべきだと思う。

さらにこうして、クラブから日本のレベルが上がっていくことで、
ワールドカップなどの世界を相手にした勝負の場において、
強豪と闘えることの喜びを、さらに日本が享受せしめんことを。
by shinobu_kaki | 2007-11-15 10:47 | さかー考

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