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リアル≠リアリティ

劇団ひとりの自伝的小説、
「陰日向に咲く」の映画版を岡田准一が主演するという。

同じようなケースとして、
「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」の映画版、
リリー・フランキーをオダギリジョーが演じた。

かつて瀬戸内寂聴を宮沢りえが演じたこともあった。

どれも本人がご存命なのだから、
主演を本人にやらせればいいのにと思う向きもあろうが、
そうもいかない。俳優としての演技力はもとより、
スクリーンのおける「旬の華やかさ」というのが圧倒的に違うのである。
それは集客、つまり映画(ドラマ)の成功を左右する。

仮に、たっての希望があったりして、本人が「本人役」を演じたとしよう。
それはまったくリアルであるはずなのだが(それはそうだ、本人なのだから)、
おそらく映画として見た場合のリアリティを圧倒的に欠くのではないだろうか。

かのチャップリンがこっそりと「チャップリン物真似コンテスト」に出場したら、
2位になってしまったというウソのような逸話がある。

つまり、「リアルであること」と「リアリティ」は似て非なるものなのだ。


ところで冒頭のキャスティングに関しては、
もちろん別人ではあるのだが、なんとなく腑に落ちるところもあるだろう。
そう、皆どこか似ているのだ。
ある程度、同じラインにあるルックスと言っていいかも知れない。

劇団ひとりをうんとカッコよくすれば岡田准一「方向」へ向かうだろうし、
リリー・フランキーを清潔にして若くしてカッコよくすれば、
オダギリジョー「方向」へ向かわなくもないわけだ。
瀬戸内寂聴は…、瀬戸内寂聴は…よく、わかりません(笑)
宮沢りえは「西遊記」の玄奘三蔵を演じたことがあるし、
スキンヘッドの似合う女性つながりと言えなくもない。

今、瀬戸内寂聴の自伝のような本を読んでいます。
「晴美と寂聴のすべて」。
自伝というか、エッセイ・雑文集という感じだろうか。
やっぱり文章きれいだよねこの人。
by shinobu_kaki | 2007-12-19 16:57 | エウレーカ!

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by Shinobu_kaki
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