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マンU×ガンバ大阪、これが浪速のどつきあい。


マンチェスター・ユナイテッド 5-3 ガンバ大阪


早めの帰宅で、ラスト20分間だけ観た。
だけどこの20分間にあらゆることが起きた試合だった。
そういう意味で、僕はラッキーだったのである。

2-0という点差のついた時点で、
マンUが多少ペースを落としていた、という事実はあるだろう。
それにつけこんだにしてもガンバの攻撃は痛快だった。
中心選手の二川と佐々木をケガで失ったことにより、
遠藤をいつもよりも低めの位置でプレーさせるガンバ。
遠藤にボールを集めたかったから、とはガンバの西野監督。
前線の選手ほど相手からのプレッシャーはきつくなる。
それを後ろにポジションすることで、比較的自由にボールを扱える。
これは西野監督の作戦、いや、苦肉と策と言えなくもない。

それにしても遠藤は上手いね。ちょっと感心した。
さすがに日本代表の不動のレギュラーだけある。
実にしなやかに相手をかわすし、自らシュートまで持っていく。
間違いなくこの試合の中でベストの1人だったよね。

そして遠藤と言えば「コロコロPK」である。
個人的にこの試合、一番の見せ場だった。久しぶりにわくわくした。
遠藤の独特のPKというのはすでにひとつの「芸」であり、
中村俊輔のFKと並んで、世界に伍する日本の武器だと思う。
そんな「おいしい場面」がこの舞台で実現したのだ。
しかも相手は、いまだ世界一線級のキーパー、ファンデルサール。
遠藤もきっちり決めてくれて、これは嬉しかったなあ。

遠藤には感心したけど、ルーニーも凄かった。
後半出てきて、あっという間に2点取った。
やっぱりルーニーって上手いんだ、圧倒的に。
ガンバの選手を煙草のパッケージに例えるわけじゃないけど、
比較するものがあるとそのすごさがよく分かるね。

もちろん今回もテレビで観ていたわけで、生観戦じゃない。
コンディションとしては海外サッカーを観る時と変わらないはずなのだが、
相手が見知った日本のクラブチームということで、
まるでマンUの選手が目の前でプレーしているかのような、
ぐっと距離感の縮まった感じがあった。これは面白い感覚だったな。

そして気性の荒さもルーニーのひとつの属性だ。
あの、まとわりつく安田を蹴り飛ばしてたのはレッドじゃないのかw
それにしてもレベルが違うというプレーぶりだったね。
強くて、速くて、上手い。これは強いはずだ。
ルーニーがガンバにいたらマンUに勝っていた、という声を聞く。
もしかしたらそうかもしれない。
だが、ルーニーはガンバ大阪の選手ではなかった。

後半の5分間で奪ったあの3点があったおかげで、
マンUの勝利は揺るぎないものだったと思うけれど、
そういった「勝負の趨勢」を抜きにした部分で、
まるで裸で殴り合うような、見ていて面白い試合だったね。
西野監督と言えばどうしてもアトランタのブラジル戦の思い出があり、
まるで閉じこもった亀のような戦い方で1-0の勝ちを拾うような、
そんな戦法は選んでほしくなかったのだが、
どうやらそれは杞憂に終わったようで嬉しい。
負けても満足だなんて、勝負の世界の価値観においては良くないのだろうが、
(ラスト20分だけだが)いち観客として見ていて実に面白い試合だったし、
何よりプレーしていたガンバの選手は、
この試合が本当に楽しかったのではないだろうか。

さて、このクラブワールドカップも日曜日が決勝である。
マンチェスター・ユナイテッド対リガ・デ・キト。
もともとの力関係通りに、欧州王者と南米王者の決戦となった。
そしてその前の時間、3位決定戦としてガンバ対パチューカが行われる。
これはテレビにかぶりつきである。日曜の夕方が楽しみだ。
by shinobu_kaki | 2008-12-19 18:37 | さかー考

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