2009年 01月 27日
名前の話。
(以下、敬称略)
シンガーソングライターの陣内大蔵の家族の名前について。
父親が「厚生(あつお)」。
長男が「大蔵(たいぞう)」。
次男が「文部(あやべ)」。
三男が「自治(おさむ)」。
そう、日本の省庁の名前になっているのだ。
名付けは父親の厚生さんによるもの。
そして飼っている犬が「総理(そうり)」という、
シニカルなオチまでついている。
さらに四男が生まれたら「通産(みちお)」とつけるつもりだったらしい。
なんという親であろうか。
残念ながら2001年の省庁再編で各省の名前は変わり、
陣内家の家族は「省庁の名前」ではなくなってしまった。
「厚労」「財務」「文科」「総務」じゃあ、
いかにも人の名前にはなりづらそうだものね。
「厚労」で「あつろう」ってのも、ねえ。
生後5ヶ月を10日ほど過ぎたウチの娘の名前は、
妻がつけたものだ。
僕も色々と候補を考えて相談したのだが、
僕から見ても、妻の考えた名前が良いと思ったのである。
そして、今ではその名前以外はもう考えられない。
もともと人為的に与えられたはずの名前という記号が、
娘の存在自体とすでに分かちがたく、
まるではじめからあったかのような心地よさで定着している。
実に面白いものである。